9月2012

貧困。この悪しき怪物退治こそ、世界平和の希求の基礎。

生活

 かつて、ユニセフ(国連児童教育基金)から「貧困」に関する調査が発表された。「貧困層」の定義は、「平均年収の50%に満たない」である。日本は、2000年時点で、こども全体の14.3%が貧困層。その後、リーマンショック以降、貧困層は拡大基調にあるが、大掛かりな統計が待たれる。「平均」をどうみるか?これも問題だが、後に意見を譲る。さて、90年代以降、貧困層は、確実に増えている。日本は、中流意識が高いと言われ、また「平均」的なモデルになる家庭も実に多かった。現在は、史上まれに見るホームレス人口の増大と超高級スポーツカー「フェラーリ」の販売台数が史上最高という矛盾の枠組みの中で、「平均の意味」は問われているのだとおもっている。最近は、スーツを着たホームレスの人もめずらしがられなくなった。

先進国では、「貧困層」が13カ国で増えている。減少は、英・米・北欧の7カ国だけである。貧困層が減った英・米は、人口に対する貧困割合が、それぞれ15.4%、21.9%である。貧困層を減少させたと誇れない現実がある。単純比較は出来ないが、やりきれないくらい多くの貧困家庭が存在するのだ。

 

先進国では、公共の福祉の実現に向けて、冨の再分配を税の徴収後、社会保障の形で行ってきた。これらに篤い北欧では、支出のGDP(国内総生産)比がデンマーク28.9%スウェーデン28.6%である。社会保障は行き届いているが、税の負担感は相当のものである。



欧米の場合、キリスト教会を中心にして自然派生的に教育機関、医療機関、そのほかが生まれてきている。普通に10:1献金(収入の10%程度を自発的に寄付する)が行われているが、欧米ではこのような寄付は税額控除を受けられる。税務支出と同様に見なされる社会福祉への寄付支出は、税額控除(所得控除)をうけられるので自らの意思で、社会への自らの所得の還元もできる。日本は、論議が成熟していない。戦後の税制は、それまで賦課されてきた形の上に、申告納税制度の二階屋を建てた感じでどうもしっくりいかない。税制を批判するわけでないが、源泉徴収制度はドイツと日本に存在するだけである。これは、第二次世界大戦の戦費徴収に都合が良かった名残だから驚いてしまう。税制は直間比率や人口構成、社会保障制度などと連動しているので、短絡的にことを決めつけられない。しかし、わが国の98年以降の協働、99年のNPO法施行以降の発展を見て思うに、貧困退治もお上主導にばかりお任せせずに行いたいものである。エイズも砂漠化防止植林も貧困退治によく効く。自分の意思で、もっと人を救える、支えられることを見つけたいものである。