11月2012

世界経済ここがわからない

生活

一昨年末、大いに外国為替の世界でにぎわせた話題があった。

米ドルと豪ドルが、ほぼ等価交換となったからである(現在、米ドルと豪ドル、カナダドルは、ほぼ1ドル¥80前後(豪ドルが強含み)。米国は、経済停滞に苦しんでいても経済力や政治力において超国家であり、人口も多民族で構成し3億1千4百万人を抱える。かたや豪州は、世界に冠たる資源大国であり、米国同様に多民族を抱えてはいるが、2100万人の人口を擁するに過ぎない。両国を比較すると人口もGDP(国内総生産)もほぼ14:1強程度である。

米ドルとカナダドルは、現在もほぼ等価に近い相場であるが、経済において米・加両国はすでに同一体になっている。したがって、為替相場が等価交換になっていたとしても納得できる。ちなみに人口とGDP比は、それぞれ10:1強程度である。NAFTA(北米自由貿易協定)により、90年代半ば以降メキシコを巻き込んで域内経済を拡大させてきている。共有する文化も存在し、人気のプロスポーツでは、同一リーグを形成するなどしている。

話を米ドルと豪ドルにもどす。

豪州が、稀で豊かな地下資源と農業生産能力を持ち、将来に向けて潜在的な力を開花させてゆくことには、疑う余地は全く無い。国際競争力も希少な資源や食料を源に高いことだろう。しかしながら、人口2100万人では国家の発展を安定させて行うには、必要とされる人材人口を十分に用意できない。事実、移住受け入れに関しては、技能技術者は現在も優遇されている。内需でも国を支えるべく、消費経済の面からも人口5000万人以上は必要とされている。

そんなこんなの米と豪のドルは、外国為替の世界でほぼ等価交換されている。

不思議に思う事は、有望な未来の資源大国の豪州ドルであろうと、地理的な問題や使用する人口が少ないためか国際通貨としての地位はさほど高くならない。

他方、腐っても鯛でもないが、国際的な通過としての地位がどうのこうのと問われている米ドルだが、いまだに世界全体の為替決済の83%は米ドルで行われている。自国の経済浮揚のために金融緩和策で、湯水のようにドルを印刷して迷惑顔の国々に背を向けて世界にばら撒く米国。両通貨が等価交換というのはどうもしっくりこない。他方、世界最大の米国債保有国であり、外貨準備高も世界一の中国。親の敵のように蓄えた金を米国債を買いまくってきた。一時は、米中間の緊張から米国債の中国による浴びせ売りが行われるのではと想像もされたが、今は、そんなことをして一番損失をこうむるのは中国になることが明らかとなった。そうなると通貨政策や富の蓄積は、どのように塩梅するのが良いのだろうかと、気の遠くなるようなマクロ経済にも関心が行く。国際金融が、いかに世界を安寧に導くことだろうか。今後も注視してゆきたい。