12月2012

この先の中国ビジネス。いかに判断すべきか?

生活

 わが国の尖閣諸島の国有化以降、反日暴動など予測を超えるものであったが、

中国首脳の言を見る限りは、厳しい状況が続きそうな予感がする。

本年8月の半ば以降、知りうる限りの中国進出企業や中国関連ビジネスを手がける経営者や専門家に、機会をつくり忌憚のない意見を伺ってきた。ご協力を様々にいただいてきたのだが、恥ずかしい限りだが、自分の見解がどうにもまとまらない。

当たり前かもしれないが、前出の問いかけに対する回答は、わが国の尖閣諸島国有化以降、以下のごとく「影響が大きく、中国撤退やアジア転進を考える」というグループ、「ほとんど影響なく、これまでどうり」というグループ。さらに「今後、様子を見てさらなる投資をおこないたい」というグループに見事に分かれてしまった。見解が分かれることについては、「どのように現在の中国を分析し、この先の中国をどのように見るか」は、中国自体がとてつもなく大きく、業種や地域などによって見る位置によって、見え方や見通しがかなり異なるということだろう。

 

中国の実態が、そもそもわからないという中国進出企業の担当者は多い。

それでも李克強首相が、過去の発言で注目されている指標、すなわち「銀行融資残高」、「電力消費量」、「鉄道貨物量」を見る限り、中国は景気後退局面にあることは間違いないだろう。リーマンショック禍以降、中国政府が財政出動で投下した4兆人民元が経済を下支えしたという事実は明らかで、世界経済にも

大きく貢献したことはゆるがない事実だが、今度はそれによって生産設備投資が過剰となり、中国国内商品市況を押し下げ、追ってアジアや世界の市況に悪影響を及ぼすのも火を見るより明らかだろう。

日本国内市場だけで、将来も喰ってゆける業種の企業は良いが、急激な人口減少や構造変化によって市場が急激に縮んでしまう業種の企業は、景気後退が予測される市場であろうとも、悲痛な決意をもって中国市場に打って出るしかないだろう。その根拠は、富裕層だけを相手にしても千万人の単位の市場があるのだと。

覚悟の船出をして、努力が報われればよいのだろうが、悩ましいのは外交問題は、一企業や人の生涯をかけた努力では解決できる問題ではないということである。中国首脳陣が、繰り返す日本政府への批判。他方、「進出した日系企業は中国企業であり、彼らの製品は中国製だ。中国政府は、法律に基づいてすべての外資企業とその人員を守る」という陳徳銘商務相の見解も示された。日中間の密接なサプライチェーンに関する認識も明確に示されているが、これからの予測に油断はならない。高度なリスクマネジメントが必要である。