1月2013

夢の持てる話

生活

 年が、明けてまだひと月もない。一年の計をこれから立てるのも結構なこと。また、計画の練り直しも大いに省みたいものである。しかしながら、いまどき気分が塞ぎ込みがちだと、なんとかの一里塚だとはやす人もいる。現実的には、私たちは生まれた時から死に向かい、一時も休まず歩んでいるのは事実。皮肉なことに、食事さえ死に向かって歩むために摂っているといえなくもない。

しかし、せっかく尊くも人間として生まれ出でてきたのだ。生まれてきた意味や生きる意味をしっかりと掌につかんでみたいものである。最近は、脳科学者の活躍により、ニューロン細胞が老いても増殖し続けることや努力によって活性化し続けることが知られるようになった。端的に言えば、努力し続ける限り(体力はどうしても落ちるのはやむをえないが)、人の能力自体は開発し続けることが可能だということが歴然である。

ところで、あなたは学生時代に勉学や運動、芸術分野で、努力を続けていたら、ある日突然に記録が伸びたとか、語学のヒヤリング能力が高まったとか、数学や物理が苦にならなくなったという経験はないだろうか。実は、人の潜在能力の出現は、あるとき突然にという形で現れる。多くの人は、努力してもなかなか結果がでないので、自信が持てずにあきらめたりすることが多い。

 

潜在能力出現の原理については、曽呂利新左衛門に学べる。新左衛門は、太閤秀吉殿下に可愛がられた知恵者であった。あるとき、秀吉は新左衛門に対し、

所望する褒美を遣わそうといった。新左衛門は、「それでは、一文倍増三十日いただきとうございます」といったらしい。秀吉は、三十日後の金額がたいしたものにもなるまいと笑って快諾したらしい。この話は、秀吉が笑っていられるような話で終わらない。初日一文、二日目二文、三日目四文、四日目八文、五日目十六文、六日目三十二文、七日目六十四文、八日目百二十八文、九日目二百五十六文、十日目五百十二文となる。このくらいまでは、秀吉も暗算できたかもしれない。問題は、25日目以降である。電卓で2の25乗を計算すると1億を超える。30日目だと10億7千300万を超えてしまう。グラフをつくり、

縦のメモリを1センチ1億にして、仮に縦10センチのグラフを作るとする。20日前までは、ほとんど1センチ以内で低空飛行。25日で1センチを超えたと思ったら、26日以降はほぼ垂直に伸びてゆく。それこそ、ある日突然にということである。物理で学ぶ「はずみの原理」のグラフである。自分自身に、自信が持てなくなったら、電卓を手にして、2にひたすら2を掛けて、2のN乗を計算してみると良い。ひたすら努力しても、なかなか成果が現れない。しかし、ある日突然に成果が出てくるのだ。潜在能力に、定年はない。使えば使うほどに増える能力。誰にもでも、ニューフロンテイアが脳の中に存在するのだ。