1月2013

睦合う月

生活

 近年、原油が投資筋のマネーゲームの主役となり急騰。さぞかし、豪雪極寒地帯にお住まいの方々は、原発事故以来、負担が増すばかりで懐も震え上がる思いをされたことだろう。さて、近年の冬の隠れたヒット商品の中に「湯たんぽ」があった。昔ながらの良さがもてはやされたようだが、陶器製のものに人気が集まったと聞いた。陶器の町では、注文の急増にうれしい悲鳴が上がったようである。

寝る前に、ポットやお風呂の湯を「湯たんぽ」に容れて有効に使うのは、十分エコ商品といえよう。低温やけどを起こさぬよう施し、大いに活用したいものである。「湯たんぽ」がリバイバルとなると、「使い捨てカイロ」の先行きも気になる。貼るタイプや靴先に入れるタイプなど、冷える方には心強い限りではある。が、使い捨てということばが、ECO暮らしでは気になるところである。

「割りはし」の消費を押さえようと、「MYはし」を持ち歩く方々が多く定着した。「はし入れ」も箱型や袱紗のように包むものなどまで、持ち歩きにおしゃれなものも多い。「MYはし」を持ち歩く方であれば、当然、「使い捨て」のカイロには抵抗感があるやしれない。昔のように、使い捨てではない「懐炉」を持ち歩く方が増えておかしくあるまい。実際、通信販売では人気と聞く。

 

「行火」(あんか)はどうだろう。行火の「行」は、「昼行灯」(ひるあんどん)~赤穂浪士の大石内蔵助~の「あん」である。昭和も半ば過ぎまで、多くの家庭では石綿の真ん中に赤く燃えた固形燃料を置いた丈夫な行火が見受けられた。化石燃料の類を消費するのはよくないといわれる方も多いかもしれないが、灯油や電気の消費を抑える代替手段としては好ましいだろう。

 

「ゆたんぽ」も「行火」も「じわっと」暖かさが伝わってくるところがいい。

火にあたるのではなくて、綿入りの布などを通して暖かさが伝わってくるところがいい。年明けは、いつの間にかやってきて、逝ってしまった。しかし、歳末から続く、人の息災を尋ねあうこの時節の挨拶の交し合いは、いましばらくは続くことだろう。かねては疎遠であっても、賀状や電話で近況を聞くことが自然に出来る時節である。小正月を思えば、旧暦の元日の春節まで日にちもある。まだまだ、多くの人の息災振りをうかがうことだろう。伺った方が、存じ上げずに亡くなっていたとしても、深い感謝とともに回向をするよい機会を得ることだろう。かように、人の心の通いがみられるこの時分を昔の人は、人々が睦み合う月として「睦月」と呼ぶようになったらしい。

 

今年の目標や計画は、まだ作られていないとしても、旧暦では新年に間に合う。赤穂浪士の討ち入りの旧暦12月14日は、新暦では今年は1月25日

元旦は、2月10日。行火や湯たんぽを抱えて思案するのも良いと思う。