2月2013

この先の韓国の社会保障制度など

生活

 これまで、わが世の春を謳歌してきたような韓国だったが、世界経済の後退やアベノミクスによる発足後1ヶ月あまりで対ドルで10円程度の円安傾向は、

欧米だけでなく、韓国に大きな衝撃をあたえている。

韓国企業は、精密部品や製造設備を日本から大量に輸入しているので、円安ウォン高は助かるようだが、GDPの軽く50%以上を輸出に頼って稼ぐ韓国にとって、対日本と価格面で競う分野の事業では優位性が小さくなってしまう。

韓国は、外貨獲得の大方を10大財閥によって稼ぐ構造であるが、他方国内産業にも財閥優遇がなされ、中堅以下の事業会社が競争に敗れて追いやられてしまっている。財閥優遇には税制もあげられるのだが、期待する効果として富の再分配が進むどころか、財閥による不正があとを絶たず、多くの国民の不満が爆発寸前である。



さて、韓国も欧米先進国並に、あるいはそれ以上に少子高齢化が進んでいる。

理由の一つには、世界でも苛烈な競争が知られている学歴社会があると思われる。学費以外にも家庭教師や習い事などに対する所得比の支出は世界最高とも言われている。質の良い教育のために少子化傾向は必然的にたどる道である。



日本の少子化問題は、OECD諸国の中でも突出して目立っているが、実は韓国は出生率で日本を2000年に下回っている。日本で社会保障と税制の一体改革が唱えられてきたが、一番の問題は人口縮小が明らかな将来に社会保障費用の世代を超えての負担の存在ということである。



韓国では、近未来に日本よりかなり深刻な事態に陥る可能性があると思われる。たとえば、40歳で早期退職が定着しており、勤続年数の短さから年金の積み立てなどが困難である。年金制度もかなり遅れて設計されており、一番早くつくられた公務員年金が1960年。軍人年金制度が1963年、国民年金制度にいたっては1988年である。

韓国はいわずと知られた儒教国家である。長幼の徳が尊ばれ、老いた親の扶養は子が行って当然のお国柄である。韓国が、”漢江の奇跡”をおこす前のような農業国のままだったら、今もこれからも相もかわらずの親孝行国家でありつづけるのになんらの問題もなかったことだろう。しかし、ソウルへの一極集中は、日本の東京以上であり、物価も購買力平価に置き換えると世界最高の物価高になる。住居費や食費、医療費などの負担感は相当なものである。比較的や安いとされるのは、公共交通機関の交通費程度である。

宿命の隣人韓国の近未来は、日本への影響が大きい。注視が必要である。