2月2013

島国の民の特性か?客観性に欠ける市場戦略思考

生活

 中国が、改革開放経済に舵を取ってから四半世紀以上になる。

中国人民の生活も克服すべき格差の問題はあるが、統計上はかなり豊かになった。不満を抱える大きな層が、社会に横たわってはいるが大国意識も発揚され、人民の目は外へ向けられてきている。もともと、歴史的にも商売に才能豊かな民である。この四半世紀で商売のために、中国人民が国外に進出した先は、世界中の地の果てまで達している。ゆえに、経済摩擦も多いのだが、『現地化』に対する心構えや能力開発手法については、謙虚に日本人は学ぶべきであろう。

 

白物家電と呼ばれる電気製品群がある。すなわち、冷蔵庫、洗濯機の類である。日本のメーカーは、付加価値も小さく、価格面で競争にならない分野でもあり、市場を食われても仕方ないと嘯いたが、果たしてそれだけだろうか?

日本のメーカーは、OEM供与を受けて中国のメーカーの製品を日本の市場に投入しているが、付加価値以上に太刀打ちできないものがあり、理由付けを後からもっともらしくしているだけではなかろうか?。

 

中国を含むアジアには、中国やアジアの優良企業だけでなく、欧米の企業が成長著しい市場に存亡を賭けて進出してきている。市場の有望性から考えても、最後のフロンテイアになるかも知れない。

一部、三菱や三井の工業素材扱う大手商社などを別にすれば、事業本体の実質的な所在地をまるごとアジアの拠点移している企業は、ほとんど見当たらない。最初から腰が引けているのではないのだろうが、第二次世界大戦中の「大本営発表」を連想させてしまうような状況である。

すなわち東京あるいは大阪にある「大本営」は、進出地域の「駐在幹部」の報告を受けて、地図の上で演習を行いながら作戦指示を出すのだ。「現地のことはなんにも知らないくせに」と思われながら。

 

その昔、流行語の”KY”~”空気が読めない”が、日本で一世風靡していたころ、中国やアジアの振興国市場に駐在していた企業戦士も”KY”を口にしていたらしい、ただし”OKY”~”(そういう)お前が、ここに来て、やってみろ”と。市場戦略を行うのに、現地化は必要不可欠である。にもかかわらず、新興国市場に遅れてやってきた企業でさえも、未だに大本営発表方式で市場戦略を立てているところが多いと聞く。有望市場に参入できる国内事業であっても単年度黒字まで8年ほどは、平均的に月日はかかる。大海を知らない島国の民のような思考習慣のままだと、淘汰されるにきっと違いないのだが。