3月2013

経済民主化を目指す韓国の漢江の奇跡は再び起こるか

生活

 先のG20(主要20カ国蔵相中央銀行総裁会議)にて、安部総理大臣の進める経済政策が、全体として異論なく承認されたと市場は受け止めて、いわゆるアベノミクスは、市場からも当分は期待をされることとなりそうだ。

かたや、対円と米ドルにウォン高が当分つづくと観られる韓国では、悲観論と楽観論とが入り混じってにぎやかな論争が起きているようだ。

これまで経済大国を目指して突き進んで韓国だが、GDPの半分以上を輸出に

牽引されてきた構造が急に変わるわけではない。したがって、通貨高になると生産財や原料を輸入するには有利でも、加工貿易立国としては輸出競争力を減らすと危機感を募らせているのは良く理解できる。

サムソンやLGのような巨大企業が、上場企業全体の50%以上の利益を稼せぎ出したり、10大財閥が輸出額の70%以上を稼ぎ出したりという状況は、

通貨安に乗じて輸出攻勢をかけるには有利でも、状況が一変すると為替リスクをとりにくくなる分、危機感が煽られても仕方ないことだろう。

 

その昔、韓国の台頭は漢江の奇跡といわれた。再び、奇跡を起こせるだろうか?。若い世代には、信じ難いことかもしれないが北(朝鮮民主主義人民共和国)の工業国に対して、南(大韓民国)の農業国といった構図があった。韓国は、当事アジアの最貧国のひとつだったが、国を挙げて財閥企業に投資を集中させ、技術生産の向上と外貨獲得と雇用を大きく伸ばしてきた。さらに近年は、サムソンやLGが世界的な企業となり、市場を席捲してきた。これは、国を挙げた官民一体化した輸出主導による政策、特に財閥優遇経済が経済成長を効を奏したことによる。

経済規模が大きくなると矛盾も大きくなる。

過日、取り上げたように社会保障基盤が、いまだ弱い韓国では、非正規雇用世帯や低所得世帯といった社会的弱者へのしわ寄せが大きくなり、先の大統領選挙でも朴陣営が大きく掲げたのが経済民主化だった。

財閥が、納税額を増やし、社会的な弱者のセーフテイーネットを構築する間に、経済民主化を進めるという選択もあるのだろうが、財閥優遇(税制上の優遇処置が大きい)によって、外貨獲得とGDPの押上げを図ってきた李政権から

大きく政策転換はできるのだろうか?。中国と米国の今年後半の景気回復があれば、韓国は欧州で減らした輸出を補っても余りあるようになるといわれているが、視界は不良である。儒教の国である韓国が、日本以上のスピードで少子高齢化社会に突入しているのだが、シルバー産業の振興によって、内需拡大化に成功するというエコノミストもいる。韓国は、竹島や歴史認識問題などの外交問題より、経済問題で日本の行く末に大きく立ちはだかる可能性がある。