3月2013

海洋大陸国家になりうるのか、中国は

生活

 全国人民代表会議も終わり、政治的な手続きは粛々と進められ、習近平

体制が本格的な政策を打ち出してくることが明らかである。

 

日本にとっても、あるいは中国にとっても、経済活動においては最高レベルの互恵関係を築くことに依存はあるまい。問題は、尖閣諸島の日本国国有化以来、領土問題というより本質は海洋権益をめぐる利害の衝突が、本格化する予想が立っていることと、さらにそれが、かなり長期化する予想が立っていることである。

 

習主席は、ことあるごとに清朝時代の欧米列強に抑圧されていた時代を屈辱として、人民の記憶によみがえらせるような発言を繰り返し、あるいは若い世代には新たに刷り込みをおこなっている。

立場を置き換えて考えると、屈辱的なこととする気持ちはよく理解できる。

さらに忌まわしい記憶として、本来は思い返したくも無いことだろうと察せられる。

 

だが、近代の中国は、日本より近代化した軍艦を先んじて造船し、北洋艦隊を誇りはしたが、自らを「大陸国家」と位置づけ、そして名乗っていた国家であった。改革開放経済が、花開く1980年代以降、計画的な経済成長が達せられるごとに、近代的な社会システムが構築され、人々の自意識が変化する節目を迎えるごとに中国は、「海洋大陸国家」を名乗り、「大陸国家」の看板は捨て去ってしまった。

 

このたびの全国人民大会議で、中国の海洋保安の権限強化と予算の大幅増加が明らかなようである、と同時に、人民解放軍の海軍予算も大幅な増加が確実視されている。周辺国の警戒感が高まらないようにという配慮から、外国メデイアへの公表は避けられているとされているが、これまでの事情に鑑みて、周辺国の緊張感はいやおうなしに高まってきている。

 

中国は、自由貿易協定の推進上、アセアン諸国との関係強化と中日韓三ヶ国にアジア周辺諸国を交えた経済圏を構築を目指していると思われる。

対日政策で唱えられてきた政冷経熱が、日本ならびにアジアの周辺諸国に通じるとも思えないが、様々な障害を力で押し切ってまでも「海洋大陸国家」を実現してゆこうとするのか、気になるところである。中南海や一部中央官僚の

思いだけで押し切れるものでもなかろうと思うのだが、いかがだろうか。