4月2013

日中韓FTA交渉下の韓国経済

生活

大きな相反する国益を抱えて日中韓の三カ国FTA交渉が始まった。

合意すれば、世界のGDPの20%を占める巨大市場となる。EU27カ国

の市場が規模が、世界のGDPの25%を占める規模であることからも北東

アジア三カ国の市場の大きさは世界の注目の的である。

三カ国によるFTA交渉であるが、現実的にはFTA大国韓国と中国との

FTA交渉が先行している。日本が、交渉の展開によっては、先行する二カ

国から厳しい局面に追い込まれる可能性もありえる。日本も国際的に聞こえ

たタフネゴシエーターを用意して万全を期しているいようではあるが。

 

さて、すこし韓国経済に関して心配なことが出てきた。

韓国は、GDPの50%をゆうに越す金額を輸出依存している(中国も50%

弱であるが)。このことは、為替動向によって極端に貿易収支や競争力が影響

を受けるということにほかならない。

はたして、韓国ウォンが10%高くなると貿易収支も10%程度悪化する

という。

 

2012年末の統計によれば、GDPが1272兆5000億ウォンに対し、

韓国全体の借り入れ残高が、3607兆3000億ウォンに上っている。

実にGDPの283%に上る。この数字は、1998年から翌99年にかけ

て起こったアジア通貨危機時の227%や2008年のリーマンショック時

の274%を悠に越える数字である。

 

韓国の輸出品では、競争力のあるデジタル家電、IT機器はすでに日本製品

との相対的な価格優位性を失ってきており、競争力が後退している。三カ国

FTA締結は、紆余曲折があると思われるが、韓国がFTAを既結させている米

国産の日本メーカーの自動車が恩恵を受けており、日本車の占有率が極めて

低い韓国にあって、日本メーカーの自動車のFTAによる恩恵が早くも現れて

価格競争力と高い付加価値で韓国市場の開拓が確実視されている。



日本の金融緩和政策は、無期限無制限を本気で唱えているだけに、韓国の

ウォン高が続けば、韓国経済の縮小にもつながりかねず、また日中韓FTA交

渉に後退を招きかねない心配の種にもなりそうである。

経済は、ゼロサムゲームだけに競争相手との相対的な関係が大きく影響す

る。北朝鮮の挑発軍事行動も頻繁に起きており、韓国の動向に注視がしたい。