5月2013

中国における都市化政策と雇用拡大

生活

 ここにきて中国の過剰設備、過剰生産に増大が危惧されている。

もともと外国資本に依存して技術を導入してきた中国は、労働集約によって

価格競争に強みを発揮する産業が牽引して、GDPを押し上げてきたことが顕著である。

欧州に端を発し、経済成長が鈍化、あるいは後退局面を迎え、さらには安い労働力の供給が強みだった中国も、ここ10年で広東で5倍、沿海地域の平均でも3倍にまで高騰したといわれる給与によって、価格競争力は一気になくしてきている。

 

いよいよ低成長時代に入るように思われる中国は、固定資産投資の低下、資産投資利益の低下(過剰設備の増大・限界資本係数の低下)、労働供給伸び率の

低下、都市開発進捗の鈍化、不動産投資リスクの増大などは明らかになりつつある。貿易輸出によって、経済成長と外貨獲得を図り、不動産開発などにより成長を図るモデルは限界を迎えているようである。

 

ただ内需拡大による成長には、まだまだ期待が持てるが、そのためには前出の道半ばの都市化政策が重要である。大きな投資を必要とするので、需要の押上を期待できることと、そのことによる雇用の創出に期待が持てるからである。

 

改革開放政策に舵を取り続けてきた中国は、国内の就業人口比率を確実に、変えてきた。その結果、GDPに対する工業就業者が、現在の45%からさらに減少し、変わってサービス業就業者が逆転し、現在の45%から急増すると見込まれている。産業構造の変化に伴い、雇用調整は必然であるが、雇用の受け皿があることが社会の安定にも大きく寄与する。

 

世界の人口は増え続けているが、それは発途上国ばかりである。先進国の人口は減少し、中進国や新興国の人口増は明らかな鈍化傾向にある。食料増産には、明らかに暗雲が漂っている。

 

この先も中国や新興国が成長エンジンとして機能するためには、消費拡大や労働力の拡大それに伴う所得の移転が求められる。

世界最大の格差社会とまでいわれる中国が、その格差を克服し、社会の安定を図るには、いまだ多くの計画途上にある都市化を推し進め、雇用を想像し、

労働者の所得を高め、消費経済を拡大させ、内需拡大によって成長を下支えできる国家運営が必然である。