6月2013

韓国の通貨危機当時、回避策に貢献した日本

生活

 中韓両国とは、良好な関係を築きたいものだが、両国とも歴史認識問題だけでなく、2013年初から続く円安基調に両国ともに苛立ちがありりうようで、さらにはFTAなど自由貿易圏にかかわる思惑もあって、なにかと衝突が騒がしい。特に韓国は、拉致問題解決のため北朝鮮と日本が単独交渉することが韓国の不利益になると踏んでいるようで、今後面子を気にして硬直化した外交路線に転じる可能性をうかがわせる。

 

さて、韓国は世界に冠たるFTA大国にして経済大国に間違いはないのだが、

短期対外債務を増やしてきている。「対外債権を増やしながら、対外負債を増やしているので、何ら問題はない」とする意見も承知している。問題は、その内容ということになる。1997年のアジア通貨危機のとき、被害が最大の国となった。ウォン暴落のきっかけは、対インドネシア債権がインドネシアの通貨ルピアの暴落により、回収できなくなるという見方が大方となり、売り浴びせを受けた。大きな債権があっても優良なものでなければ、消えてなくなるものである。

現在、韓国の保有債権の内容について、回収が確実にできそうなものは全体の4割以下という見方もあり厳しい。他方、対外債務については、短期債権が多く、全体の30%以上でインドやインドネシアよりも比率が極めて高い。外貨準備高のうち、即時換金が可能なものは僅かに5%以下という統計である。

このような体質は、1997年アジア通貨危機当時から変わって来ておらず、

未だ不安視されている。日米両国との特別枠のスワップ協定も更新されずに

終了した。大きなセーフテイーネットが2つ機能しなくなったも同然である。

韓国の債務のほとんどは、もともと民間金融機関のものであった。

アジア通貨危機当時、外貨不足からデフォルトが確実になったとき、日本は当局が音頭を取り、リスケジュールを取りまとめ、欧米諸国の説得に回った。

短期貸付のロールオーバーに応じてくれさえ、日米欧金融機関がすればなんとかなるということであった。主体的に動いた日本の当局と金融機関は、最悪の事態回避に向けてかなりの貢献があった。最悪の事態の回避があったがゆえにIMFの指導は厳しいものではあったが、韓国の復活劇はあったと思われる。

さて、国としての収益力が落ちてきた韓国の財務内容は、改善を早急に期待することは困難である。米国よりも経済面で韓国は、中国依存を高めているが、

韓国同様に対円安状況は、対外貿易で経済のほとんどを支える中国にとって、

収益力を削いでいる。中国の不動産バブルの崩壊もさほど遠くないとされるが、

巨億外貨準備高を始末にあてるとしても、中国主導のアジア太平洋自由貿易圏

づくりのため、FTA大国韓国を日米欧に代わり支援する余裕はあるだろうか。