6月2013

膨張し続ける中国の外貨準備金

生活

 2013年4月時点での中国の外貨準備高は、3兆4400億ドルにも達したという。この金額は、世界に冠たる経済国ドイツのGDPにほぼ相当する金額

であり、日本の外貨準備高の2.7倍相当額である。

2008年の統計を見ると2兆ドル程度だったことを考えると伸び率は相当

なものである。先進国がいずれも金融緩和に動いており、米日の資金が激しく流入していると見ている専門家も多い。

 

中国の外貨準備高が、増える直接的な原因としての説明は、輸出主体で稼いだ外貨で、競争力維持などの目的から外国為替の管理フロート制により、米国債の買い入れを行い、為替相場を常に予定の範囲内に誘導しているためだと。

 

世界経済は、ゼロサムである。経常利益総額は、かならず経常赤字総額と同じである。そうなると、中国の外貨準備高はあまりにも大きい。

新興国の外貨準備高の総額は、7兆ドル程度といわれている。中国は、およそ半分を占めている(ちなみに日本は先進国全体の5兆ドル規模の3分の1程度の規模)。

 

中国では、中国人民銀行がほとんど米国債購入に当てられた金額と同じ規模

で人民銀行債を発行し、民間銀行に買い取らせるオペレーションを展開している。これほどまでに大きな米国債の買い入れであるから、米国で度々問題となっている財政赤字の補填は、中国が買い入れた国際でまかなわれているといえよう。日本で財政赤字の補填のため、民間金融機関や国民が国債を買い入れる

こととは大きい違いがある。



さて、中国の不動産バブルの崩壊や地方政府主導による開発計画の失敗により発生している不良債権額は、いったいいくらに上るのか想像がつかない。しかも、金融緩和によって先進国から流れ込む資金は、2008年当時から過剰とされてきた生産設備や淘汰されるべき不振民間企業にも流れこんでいるに違いない。シャドウバンキングとよばれる実態や規模が把握できない金融市場が存在していることが知られているが、これらの市場規模は、正規の融資の3倍とも5倍とも言われるが実際のところはわからない。

 

不良債権が、驚くほどの規模に達しても、政府が地方政府や金融機関を救ってくれれば問題はないのだが、天文額的な規模の外貨準備高を使って救済できれば幸いである。中国の病が重篤ともなれば、即ち世界恐慌とつながる。