7月2013

上海株式指数の暴落。実態経済はどうなのか?

生活

 このところ、上海株式指数が重ねて暴落を繰り返した。

先ごろ、上海株式指数についてふれたのは、これまでの最高指数6300ポイントに対して、直近指数がそれの3分の1程度の2000ポイント周辺にしか

ないということであった。2000ポイント周辺とは、2000ポイントのところで踏ん張っていたと見えなくもなかった。そして、上海株式指数が2000ポイントを割り込み、この先、さらに暴落(前日の指数比5%以上の下げ)を繰り返す可能性は十分にありそうだ。

 

ところで中国は、社会主義市場経済という名の下、外国為替市場では管理フロート制度(実質前日比0.5%以内での範囲でしか変動を認めない)を導入している。株式市場は、中国人向けA株と外国人向けB株に分けられている。

外国資本企業の独資企業の設立も認められるようになってきたが、制限が厳しく設けられていた。ようするに、資本取引の自由化が不十分であるということである。沿海部に比較し、西部内陸のインフラ整備が遅れていたことも基因だろうが、海外からの投資は香港経由でどしどし受け入れてきていた。

多くは、投機性の強いホットマネーであったが、不動産市場に流れていったのは明らかである。不動産市場には、その資金の多くが理財商品と呼ばれる高利回り金融商品によって調達され、正規融資ではないシャドーバンキング(影の銀行)によって地方政府や第三セクター事業方式によって市場動向を省みることもなく、投資しつづけられてきたものである。

 

やみくもに融資されてきた資金が、予定通りに回収されるはずもなく、6月末の償還集中期に銀行間の短期金利が13%を越えた。つまりは、銀行が資金繰りに窮しているということ。中国のGDPは、過去5カ年間で2倍になったとされているが、M2(貨幣通貨供給量)はその比ではない。2002年時点で16兆人民元だったものが、2012年には103兆人民元にまで膨れ上がってきている。株式市場では、金融株や不動産株が売る込まれてきているのが明らかだが、貨幣供給量が洪水状態であれば、不動産投資に向かえなくなれば、行き場を失って、あらゆる物価高騰に向かう可能性があり、狂乱物価に陥る可能性がある。

今は、まだ事態を多くの人民が静観しているが、通貨の流通量を絞りえざるをなくなっていることは明らかであり、理財商品の破綻、金融機関の破綻、不動産の暴落など、極めて刺激の大きい調整局面の事象は起きそうである。

問題は、実体経済に則した対策が打ち出せるかである。発表された経済統計が信用されていない中で、中国首脳が実態把握は十分なのだろうかという一点。