7月2013

韓国は、中国との関係発展で苦境を凌げるか

生活

 ここのところ、朴大統領ならびに周辺からの日本批判発言が盛んに繰り返

されている。他方、中国との関係は蜜月を強調する報道が圧倒的である。

中国とは、経済面ではスワップ協定(通貨交換)の拡大と継続、さらにFTA

(自由貿易協定)協議の推進が成果として際立っている。経済活動では、輸出依存の韓国にとって中国は、全輸出金額比で25%相当でもあり、スワップ協定の拡大やFTA協議拡大は、大きな利益恩恵をもたらすことだろう。反面、シャドーバンキング(影の銀行)問題や信用経済拡大の限界に差しかかっているような中国には、思うような期待が寄せられない可能性がある。

また、安全保障面でも中国との関係を深化強化させたいようだが、北朝鮮と

友好関係の深い中国に安全保障面での関係発展に大きく期待できるはずもない。

 

韓国の経済は、1997年の通貨危機、2008年のリーマンショック時より深刻な事態であると見ている専門家も多い。実は、2008年のリーマンショック時には通貨危機を再び起こしそうだった寸前でアメリカに結果的に助けられたという見方をする専門家が多いのだという。

ところでアベノミクス政策によるウォン高円安によって、輸出競争力のなくなった韓国は、経済的ダメージが大きいと考えられているが、経済民主化を説いて当選した朴大統領にとって、内需拡大の図れない現況では目標達成が難しい。韓国は、IT分野や自動車生産の製造工作機械や重要部品を日本から輸入し、

実質ウォン安誘導の為替管理によって、相対的に日本をはじめとする国々との輸出競争に勝ってきた。

しかし内需拡大に投資は向かわず、相対的に輸出力の高い産業は、工場を海外移転させるなど国内雇用や税増収に結びついていない。

国民生活に必要品は、主として日本からの輸入に頼っており、需要の大きい化学プラントなどは日系企業の投資が大きい。

さて韓国は、内需不振がここにきて際立っている。力のある財閥企業の投資が国内に向かわず、税収も上がらないので当然のことではあるが。したがって、

国内投資環境の向上は見込めず悪化傾向、ウォン高で輸出は不振、生産コストが割高で不振といった貿易概況にある。さらにここにきて、韓国の家計債務がここにきて悪化している。960兆ウォン(85兆円)に上るという。それも内需不振のために不良債権化しているという。家計債務は、低所得者と高齢者に集中する傾向にある。まもなく超高齢社会に突入する韓国の高齢者の半分は、生活困窮者といわれている。家庭債務金額の深刻さについていえば、韓国GDP比89%という高さである。苦境というより、深刻というしかない。朴大統領は、中国との関係発展や対日批判で、国民の批判を簡単にかわせそうにない。