7月2013

中国の経済成長の二つのエンジン

生活

  6月からの上海株式指数の度重なる暴落やシャドーバンキング(影の銀行)

に関する報道が、繰り返しメデイアより中国経済の失速懸念とともに伝えら

れてきていた。予想はされてはいたが、報道規制が当局によって敷かれた。  今後は、漏れ聞こえてくる情報を元に推測してゆくしかないのだろうか。

 

ところで1980年代からの改革開放経済を、これまでの三十数年を振りかえって見ると、結局は「不動産投資」と「公共投資」の二つのエンジンだけの動力で突き進んでいたように思われる。社会主義市場経済といわれてきた体制だけに、大きな経済成長(GDP換算に大きな数字となって現れる)不動産投資や公共投資が先導するのは自然ななりゆきだと考える。また、輸出で得た外貨にバランスして国債を発行して、金融機関に貸し付けることも理解できる。しかし、その先が不動産投資、地方政府を中心にした公共投資にほとんど集中していたとすれば、いたずらに経済信用が膨らみすぎる可能性が排除できず、今日のような状況を招きかねないことは予想できたはずである。

 

然ることであれば、なぜブレーキをかけることを為政者はしなかったのだろうか?。やはり、突き詰めると政治体制(体質的なもの)によるのだろうか。

地方の共産党書記や地方首長は、共産党中央や中央政府より任命され、有る程度の自由裁量をもって赴任していると思われる。赴任に当たっては、「経済成長のノルマをGDP換算で必達するよう」、激を飛ばされていることは想像できる。国有金融機関である即ち中国銀行、中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行からは、同じく国有企業に低い利息で貸し付けられるが、それ以外の資金需要に対しては、国有金融機関の正規融資ではなく、信託会社やノンバンクや闇金融業者によって資金供給されている。

 

当然、融資には担保や保証人は必要であり、融資規模に似合った用意がなされてきたはずである。しかしながら、本年6月に入ってから漏れ伝わってきたように、満期を迎える金融商品の返済原資がそろわなかったり、多くの預金者の希望引き出し金額を揃えられないことから預金引き出し機の休止などがおきれば、それだけでも社会不安が拡がるはずである。ここに至っては、大口融資先の借り換え手続きなどで危機回避を行うことも考えられるが、実はこれまでも不良債権発生を隠すために、借り換え手続きは繰りかえされており、借り換え需要に現実の金融が追いつきそうにないこともわかってきた。自由経済体制であれば、不良債権処理や企業倒産や個人破産に伴う処理は普通に行われる。しかし官僚や党幹部の面子や責任問題もあり、事は簡単ではないようである。