7月2013

新興国や資源大国も受難?米国金融緩和縮小政策

生活

米国の金融緩和政策は、出口戦略(特に縮小開始時期や期間など)が難し

いといわれてきた。このことはアベノミクスで経済の上昇機運をつかみたい

日本の当局も注目していることである。

米国の年内の金融緩和は織り込み済みという見方が体制を占めているのか、

内政干渉を嫌う政治大国の中国が、金融緩和縮小に対して反対を表明すると

いうことが先ごろあった。

輸出貿易を過去30年間、外貨獲得のために国を挙げて奨励し、外貨準備

高1位を堅持し(4兆3千億ドル)、巨額の米国債を保有し、見合った金額

の中国国債を発行し、政府系金融機関に買い取らせ、それを原資に公共投資

や基幹産業への投資などを間断なく行ってきた。世界同時不況にも見舞われ

た時期もあり、やむをえない事情もあったが採算や受益者負担も無視せざる

得なかった事情もあったようだ。米国の金融緩和縮小政策に限らず、経済循

環は上昇期も後退期もある。それが短期の場合もあれば長期の場合もある。

為政者は、運にも恵まれたいと念願しているはずであるが、思いもよらぬ

逆風に見舞われることがある。

 

朴政権も近く正念場を迎えるかも知れない。貿易収支が改善し、半期で史

上最大の黒字(主原因は資源部品の値下がり)の経済報告があったのだが、

米国の金融緩和縮小のさきがけ機運なのか、韓国を支える多くの外国資本

金融機関の資金の引き上げや投資ファンドの引き上げ傾向が明らかになった。

韓国の大手金融機関や大手上場企業は、IMFとの協定により市場開放政策

により完全に外国資本に支配されている。韓国の外貨準備高のうち)95%

は流動性の低い運用のため、緊急時の資金手当てには期待が出来ない。

外国資本の動向しだいでは、株式の売り浴びせや通過の売り浴びせの悪夢

がよみがえる可能性がある。1997年のアジア通貨危機以来、経済体質の改善に取り組んできた諸国も未だ道半ばである。縮小時期によっては、通貨危機以来の局面にぶつかりそうである。

 

中国は、これまで資源調達のため、アフリカや南米、豪州に投資を行って

きた。それが米国の金融緩和縮小機運から世界中で資金が引き上げられ始め、

米国に向き始めている。そのために、中国も余裕がなくなってきている。

米国は、世界最大の経済大国にして、基軸通貨ドルを発効できる国である。     たとえ財政破綻しても、外貨を獲得しないと支払いにお窮する国と異なる。

穿った言い方をすれば、国内問題に取り組めばよいだけである。

外貨準備高の意味、それの質の高さを維持する必要性を再認識させられる。