8月2013

世界四大文明のうち、今も続いているのは中国だけ

生活

 先週末、東洋美術鑑定の第一人者といわれる某大学名誉教授にお眼にかかった。小職が所属する水墨画団体主催展覧会の外部審査員をお願いしている方である。この春まで、某大学の東洋文化に関する研究所所長を勤められていた方である。美術作品の展覧会の場合、自然科学分野の実験や研究発表と異なり、優勝劣敗を決める絶対的なものさしのようなものがない。したがって、審査の質が問われるので、とくに外部審査員の招聘には力を入れる団体が多いはずである。

さて、この名誉教授に気になっていたことをお聞きした。「東洋美術、とくに中国美術鑑定や評価をおこなうようになった動機は何か?」ということである。その答えは、単純明快であった。「世界四大文明」のうち、現在もそれが伝承され、生かされて新たなものが創出されているのは、「中国」だけであると。いわれてみるとそのとおりなのである。ほかの文明を生み出した地域の人々は滅ぼされてしまっている。中国文明というより「黄河文明」といったほうがよいだろうか?中国文明は、最初黄河流域で発達し、しだいに長江流域や西安、重慶などの地域で独特の発達を遂げている。

日本人が毎朝食する米は、華中域で1万年以上前の種籾が発見されているといい、同様に茶については3千年前から茶畑用の茶の樹がつくられているという。とにかく、中国で生み出された文明は、とくにアジア全域に多大な影響を

残していることが明らかである。

 

ところで、この名誉教授に続いて伺ってみた。

中国から美術品鑑定が持ち込まれるようですが、”偽もの”が多くて大変で

はないか?と。また、今後このような分野(美術鑑定評価等)でいかに日本が貢献できるのでだろうか?と。答えは以下のとおりであった。

確かに偽ものが多く、国公立の博物館美術館のすべての展示物が100%偽ものというところも事実多く存在する。他方、貴重な美術品の宝庫も存在するのも事実。「良いものを発見、再評価できるのならそれは価値のあること」であると。日本は、世界の美術品についての研究が相当なレベルで継続されてきている。中国から鑑定評価依頼があるのは、日本が長年にわたって調査研究してきたからであって、中国が経済発展してきたといえども、美術作品の鑑定評価についての調査研究の蓄積には遠く及ばないと。中国由来の美術品は、日本のコレクターや美術機関が保有していたものが、圧倒的に信用されていることも事実であると。

さて、小職は対中国交流について、前出の事実からもぜひとも文化面から力をいれて行うべきと提言したいが、閲覧される諸氏はいかがお考えだろうか?。