8月2013

北京オリンピック開幕準備前から未解決の水問題

生活

 8月8日は、北京オリンピック開幕後5年の記念日であった。八・八・八

(發・發・發)の音が縁起が良いと八月八日午後八時開幕であった。真夏の祭  典ということもあり、また水不足を少しでも解消しようと人口降雨が毎日の ように試みられていたのを記憶している人も多い。

人口降雨は、便利でもあり、さぞかし成果が喜ばれると思いきやそうでもない。たいへんな不満のもとになっていたのである。なぜか?、理由を聞くと合点がゆく。

銀を含む化学物質をロケットで空に打ち上げると、それが水蒸気を集める芯

を形成し、周辺から水蒸気をかき集め、やがて雨になって地上に落ちてゆくということになる。問題は、雨が落ちる地域以外の周辺地の不満である。

周辺の「雨の素」を集めてしまう降雨ロケットは、打ち上げられるごとに周

辺の素を根こそぎ搔き集めてしまうので、水不足で困っている地域からさらに雨を遠ざけてしまい。住民感情が危ない状況に陥ったと聞いた。つまり、北京市周辺の河北省地域であり、天津市のことである。

ここのところ、中国沿海部の大都市をはじめ記録的な猛暑が続いている。

水不足で苦しむ中国には、厳しい事態が生じる可能性もある。本コラムで、中国の水不足、水質汚染、南水北調等続けて水の問題を取りあげてきた。おさらいをしてみたい。

中国の水資源は、ひとり頭2000㎥といわれている(国連調査報告)。これは、世界平均の4分の1という低いレベルである。中国は、極度に水が不足する地域に属している。具体的には、31行政区画のうち16区画が重度の不足。

さらに6つの区画が極度の不足地域である。その区画とは、「河北」、「山東」、「

河南」、「山西」、「江蘇」といった北京や上海周辺の地域が含まれており、水不足は、近未来に大きなダメージをもたらすということが容易に想像できる。

 

すでに、「安全安心な水」を確保できている人々は、全人口の3%程度ともい

われている。つまり、安全安心な飲料に適した水を確保できないにもかかわらず、経済第一優先で走る中国は、地下水まで有害な工場排水を垂れ流し、農地にも収穫第一で施肥された農薬が土壌や河川を汚染し続けているということである。石油を血の一滴と表現していた時代があったが、水はそれ以上である。

中国の水不足は、実は中国の誇るGDPを明らかに毎年2%から3%を押し下げているという指摘もある。これは、大げさではないと思われる。なぜなら、「生態移民」という「水不足」により住み慣れた土地を離れてゆく人々に対することばまで定着しているいためである。巨万の富を誇る富裕層も安心できまい。中国の公共投資と不動産投資は相変わらずだが、水資源開発投資は耳にしない。