8月2013

米国金融緩和縮小策に堪えられるか中国

生活

 物事には始まりと終わりがつきものである。米国の金融緩和政策(QE3)も当然に出口(縮小開始時期)を求めて、2013年から真剣に模索をして

いた。中国政府もFRBの出口戦略のことは、国内経済への影響が多大なこともあり、早い段階から反対を表明してきた。

一国の経済政策に干渉していると受け取るかは別にして、インフレ基調が明らかな中国にとって、米国の金融緩和縮小は、日欧の金融緩和縮小にもつながりかねないと不安の種になることだろう。

中国は、現在GDP比で200%というとてつもない貨幣流通量を供給している。景気浮揚が必要な局面で、ひたすら人民元を印刷して供給してきた。そのため、インフレ基調となり物価上昇が続き、購買力平価に置き換えずとも、中国の物価のほうが明らかに米国よりも高いというものが多くなっている。しかもGDPは米国の3分の1程度でしかないのにである。

米国のQE(金融緩和)縮小政策が明らかになれば、資金流出は間違いなく

起きる。そうなれば、金利上昇に伴い物価もさらに上昇することだろう。

中国においては、適正とおもわれる貨幣流通量をはるかに超えて供給している。また、為替操作による経済実態にそぐわない人民元の過少評価、さらに実質的に市場で流通している通貨量にミスマッチが重なり、実態として物価押し上げ圧力として働いている。

 

インフレ経済化で重税を課して、市場から貨幣を吸い上げ、適宜適切に分配するという経済政策もあるが、このような方向には政策が成らないようだ。

中国が、重税傾向にあるのは確かではある。製品に対する税支出比率に調査によれば、中国の税負担率は、対米国4.17倍、日本3.76倍、EU2.33倍とのことである。中国においては、財政的な配慮がなされていない地方

債務が増え続け不良債権化しつつある。財政収入は、近年増え続け伸び率が20%ともいわれる。政策が大胆に変更されていかなければ、インフレもスタグフレーション(好景気感のない物価インフレ)禍からぬけられなくなるだろう。あるいは狂乱物価に陥る可能性も無きにしもあらずであろう。

先に中国人民銀行が不動産バブル退治のために、金融引き締め策を選択していたが、金融機関の資金不足が深刻なため、一時的にせよ緩めた。李克強国務院総理は金融政策の下限を雇用の確保とし、上限をインフレの阻止と打ち出した。国内の自律的な経済運営の厳しさに加え、国際的な景気後退や金融政策の

変更に対応しながら、堪えてゆくことは至難の業である。世界一の外貨準備高を誇る中国ではあるが、実は見かけよりも数段中身が劣ることが明らかである。

自然界で洪水が起きるように経済禍も起きて当然の中国。堪えられるか?。