9月2013

デトロイト市破綻”180億ドル”は、中国地方債務の平均金額

生活

 過日、デトロイト市の破綻のNEWSが衝撃的に伝えられた。

破綻したデトロイト市の債務総額は、180億ドル(1兆8千億円)にも上る。

自治体の破産規模としては大きく感じるが、負債は有利子の場合、雪だるま方式に膨れてしまうので、整理の時期や手段方法が適宜適切に行われないと大変なことになる。デトロイトの場合、債務の多さはよく認識されていた。また、膨れあがった債務処理の方法については、議会でも審議が尽くされていた。つまり、突然死ではなく、一定の経過を看とっての病死、あるいは自然死のようにも思える。

デトロイト市の場合、現在は失業率が10%程度である。完全失業率が10%程度であることは、経済力のある先進国でもよく見かけることである。問題は、

その中身である。デトロイト市の住民70万人の86%は、アフリカン・アメリカンと呼ばれる人々である。彼らが、圧倒的な大多数になるまでには、中産階級とよばれる人々のデトロイト市の外への流出移住がある。

デトロイト市は、税収が10年前から30%減となっている。自動車工場の大半が海外に転出し、雇用も縮み、税収も上がらなくなった。行政サービスの質が落ちて、治安も悪化し、レガシー債務と呼ばれる年金や保険に対する支払い債務があり、破綻後の整理は困難を極める。

 

さて、話を中国に転じたい。中国の地方債務が凡そ、70兆元といわれる。

日本円にして1000兆円を悠に超える。中国のGDPが、800兆円程度で

あるから規模はすでに深刻の域である。地方政府の債務平均に直すと1兆8

千億円程度といわれる。つまり、デトロイト市と同程度の債務を抱える地方政府が中国には、デトロイト市規模の債務にして500以上存在することになる。悲観的になりざるを得ない。

なぜ、このようなことになるのか?政治体制は異なるのだが、米国やデトロイト市と共通するものがある。「富の集中」である。米国では、所得上位の1%の人々に「富全体の93%」が集中している。「貧富の格差の拡大」が拡がり、

貧しい人々、財政の厳しい自治体は益々追い詰められている。富裕層の『富』は、海外投資に向けられ、ホットマネーとなって中国などの新興国などに流入していた。自動車工場もこの流れで移転し、産業は空洞化し、さらに多くの人々の暮らしは悪化してきた。人口全体の80%の人々は、所得が明らかに減少している。中国に流入したホットマネーの多くは、産業育成には向かわず、不動産開発や過剰な産業投資に向けられてきた。「富の集中は富裕層に向かっておきた」からである。といっても、どうやら逆流の流れが強まっている。中国の地方政府の債務処理は、米国どころではない深刻さがある。どうするのか中国。