9月2013

中国の経済体制に耐久力は、予想外に強いという見方

生活

 シリアの化学兵器使用問題に対して、英米政府が限定的とはいえ、武力制裁の構えを8月28日に見せた。市場は、シリアを制裁しても何も得ることはないと「売り」に。東京市場もお付き合いで下落。29日には、反発と値動きがあわただしかった。東京市場も上半期をふりかって見ても、アベノミクスへの期待と疑念、中国経済への期待と失望などで、かなり乱高下を見せてきた。

貿易高でいえば、総額取引で依然として中国が、日本にとっての最大の相手に違いない。他方、付加価値で計算すると予想通り、米国が一番のお得意様になる。中国へは、名古屋から西の製造拠点からの投資がこれまでも大きかった。しかし、中国農村の余剰労働力の問題や労賃の高騰により、市場に魅力を感じながらも、チャイナプラスワンの動きを早め、さらには強めている。

 

実のところ中国は、GDP比で50%を超えるといわれるシャドーバンキングやGDP比で25%を超えるといわれる「理財商品」の不良債権化に、持ち堪えられるのか?という疑念や処理能力についての疑念で世界が渦巻いているかのようだ。一番の問題は、国有企業といえども、国家ではなく共産党、それも一部の為政者によってコントロールされており、資本主義経済下であれば、採算が合わなくても倒産が自然に起きるわけでもなく、使命を終えた古い産業が淘汰されることも起きにくいのが実状である。

不採算とか不毛といわれる不動産開発投資や過剰な産業投資が懸念されるが、

この流れがなかなか止まらない。市中の金融機関が資金不足が起きても止まらない。金融政策当局が、いわゆる不動産バブルつぶしに動いても、「融資平台(

俗にいわれる金融プラットフォーム)」を通じて、なおも資金調達が行われる。

人民元は、GDPの2倍の金額規模で通貨量が市中にあるのだが、産業育成や消費に回らず、「官製需要」に向かう。正規金融は最小規模に縮小し、非正規金融のみが拡大してゆく。それらの融資は利益を産まない。また民間企業は、追い詰められるとかつての日本のように信用情報(クレジットカード与信枠)悪用による犯罪が増えるかもしれない。

 

米国の金融緩和政策縮小には、反対の声を強める中国ではあるが、以外に耐久力があるのではないかという見方がある。GDP比で総固定資本形成率が46.1%を超え(日本は1973年に最高36.4%)、過剰投資が指摘される中国ではあるが、未だに純債権国であり、経常収支も2.3%の黒字国である。

財政赤字は2%程度で、外貨準備高も依然よりも減ってはいるが3兆5千億

ドルある。国家財政に余裕があるので、予想よりも経済的な困難に耐久力があるという指摘である。問題は、この体力があるうちに改革ができるかなのだが。