9月2013

中国の通信販売市場の成長。かたや厳しい不良債権処理。

生活

 中国の全人口約13億5千万人のうち、およそ半数がインターネットの利用者だと考えられている。つまり、6億7千500万人程度である。このうち、

実に80%がスマートフォンまたはタブレットのユーザーと見られている。

すさまじい携帯端末ユーザー規模である。このため、通信販売市場でスマートフォンやタブレットを介して市場が大きく成長を遂げている。前年比71%成長。驚異的としかいいようがない。これに対して世界的な米国市場は対前年比13%成長である。米国の市場も高度成長を遂げているといえるが、71%成長のすさまじさは、形容詞が思いつかない。

ところで、これだけスマートフォンやタブレットを用いて購入する市場が大きく伸びる一方、実体経済にも大きな影響が出てきている。すなわち、民族系の店舗を中心に買い物客が大幅に減りつつあり、見直しがなされている。

米国などの企業も中国への進出の規模や内容の見直しを急いでいるという。

まさに、中国では地殻変動が大きく起きている。

 

さて、経済には明もあれば暗もある。

中国4大銀行、つまり中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行、中国銀行の融資は、貸付先が国有企業に限られており、進まぬ国有企業改革(国有企業の半数は不採算企業といわれている)や安易な融資の原因などにより、不良債権が膨らみ続け、2012年度期末時点(2012年12月)で17兆人民元~日本円で260兆元程度~に達していると見られている。この金額は、日本の失われた10年、20年の原因になったバブル崩壊期の不良債権金額100兆円をはるかに凌ぐ。

 

中国は、社会保障関連支出が先進国から比べるとはるかに小さく、また財政余力が大きい。この点だけから見ると、まだ今のうちにバブルつぶしを行ったほうがよいと考える政府首脳もいるだろう。

他方、世界の工場といわれてきたが、高付加価値製品の生産が少なく、余剰

労働力の供給も限界に達してしまった。全般的に生産コストが上昇し、労働賃金も上昇。世界的な大企業は生まれているが、ほとんど国有企業であり、競争力のあるブランド企業は育ちきっていない。加えて、人民元は上昇させざるを得なくあり、総合的な国際競争力、国際的地位を保つためには悪戦苦闘が予想される。

つまり、理屈の上や統計上は、不良債権処理を行えるという状況にあるようだ。しかし、不良債権処理の先には厳しい競争や苦境が予想される。いつそれをやるべきか?。明確に「今でしょ」といえる状況なのか決断が迫ってくる。