9月2013

投資主導の経済成長モデルは限界。それでも止まらない中国。

生活

 この夏、中国のPMI(製造業販売担当者購買指数)が、中国で劇的に改善した。しかし、実際に経済が活況を帯びてきているかというと、ほぼ遠いのが実情である。ならば、なぜ?劇的な改善が起きたのだろうか?。

答えは、投資額の大きな産業では、景気浮揚のために中央政府が巨額の投資をおこなってきたことがあり、再び、巨額の投資をおこなう政策を立案するに

違いないと目論む筋から、大規模見込み生産や大規模在庫積増に動くがあるというのが実情のようだ。



過去の大規模投資は、2008年のリーマンショック時の財政出動もあるが、多くは外貨準備目的にGDP比で積み増してきた過程でホットマネーが流入したり、外国に流出したマネーがいわば非合法的に流入したりして、不動産開発や巨大製造企業に投資マネーとして投下されてもいる。

その膨張も眼を見張る。

1980年代は、対GDP比1%以内だった外貨準備高は、2010年に対比49%、

2012年に急減したといえ、それでも対比40%の水準にある。これらの数字からは、総固定資本形成の比率が極めて高いことが伺える。

各国のGDP比でみると日本21.2%、独国17.6%、米国15.8%であり、ほぼ

半数以下である。新興国の韓国でさえ、26.7%である。



明らかに中国は、投資主導で経済を動かしてきたことが明らかである。

中国では、高速鉄道網、高速道路網、高層建築群建築、大規模不動産開発の事業が、シャドーバンキング(影の銀行)問題が指摘され懸念が表明されて以降も

一向に停止する気配がなくならない。李克強総理も必死に不動産バブルつぶし

に懸命だといわれているが、「都市化政策(農民2億5千万人に都市戸籍を与え、都市近郊の農村を開発、社会保障制度や雇用創出する)」を推進すれば、不動産開発投資は止まることはなく、また「鬼城問題(大規模ゴーストタウン)」に対する懸念や不満(仕事を見込んで移り棲んだ人々の不満がかなり大きい)も噴出している。

投資主導の経済成長モデルでは、持続的な成長は見込めない。不採算の投資は、不良債権化しており、それらの根本解決は先送りされてきている。資産は、

時間の経過とともに費用化してしてゆくべきものだが、現実はそれに抗って、費用を資本化している。投下資本は必ず、回収時期があるのだが、それを先延ばしにし、償却(費用化)負担も確実に発生するのに、対応すべき収益(果実)

の期限や回収については、不確実なままにしている。やがて大きな社会不安に

なりかねない。歴史的に観れば、1929年の世界大恐慌を見ているようだ。