9月2013

G20新興国通貨下落に対する攻めぎあい

生活

 先の9月5日に開幕したロシア・サンテぺテルブルグG20(主要20カ国・地域首脳会合)では、米国金融緩和縮小政策が契機となる資金流出による新興国通貨安問題で、新興国側の軽減処置を求める動きがあり、先進国(米国)の金融政策批判などが展開され、攻めぎあいが見られた。

 

新興国の批判が、米国FRB(連邦準備理事会)の政策に一点集中しているのは明らかだが、わが国もデフレ脱却が世界経済にも貢献できる政策として、歴史上類をみない金融緩和政策を展開し、またG20の場で承認を得ている以上、

米国金融緩和政策には理解を示している。

 

金融緩和が縮小すれば、新興国に流入していた資金は引き上げられてしまうことは用意に想像できる。そのことにより、直ちに新興国の通貨が一気に安くなり、あるいは暴落し、あらゆる物価を押し上げるインフレが起きることも予想できる。

 

新興国の経済状況は、それぞれまちまちであり、国によっては通貨、株、債権のトリプル安や通貨危機の手前まで陥る可能性も無きしもあらずだと予想される。

 

米国も「財政の崖問題」を抱えてもおり、新興国に配慮する以前に自国の事情を優先せざるをえないところにある。

 

ただ自国の事情を主張する新興国ではあるが、自己都合のおしつけの強さも

感じられる。たとえば、米国の金融緩和政策によって、資金流出以前に資金流入があったわけだが、資本取引、資本移動の保証があるため、資金の流入があるのは自然ななりゆきだが、これも困ると主張する新興国があった。資金の流入も流出も困るといわれても困惑してしまう。

 

本来ならば、資金が流入し、資本投下が盛んな好況時に、経済構造改革を一気に推し進めてしまうべきだったと思われても仕方がないところである。

 

資金流出になったとたん、経済不振を米国や先進国の責任だと主張するのは容易いが、新興国の低迷が長期化することもIMF(国際通貨基金)は、懸念しており、新興国の低迷が先進国の貿易輸出や景気の下支えにならないとすれば、

再び大きな憂鬱を世界中で抱えなければならなくなることだろう。