9月2013

経済の6割を占める民間の信用供与に繋がらない中国金融政策

生活

 このところ、中国から撤退する日系企業やそのためのセミナー開催が、珍しくも無くなってきた。アジアに進出する企業を支援しようとする邦銀は、現地での金融サービスに加え、情報支援サービスにも力を入れて来ている。

現地邦銀は、縮む国内経済を補うことを真剣に考えており、見込みのある企業であれば、中小企業も対象に支援を行っている。それらの事実を見ていると隔世の感がある。

 

先のサンテぺテルブルグで開催されていたG20で、シャドーバンキング(影の銀行)の監視体制を強化する動きが承認された。ようするに行き過ぎたシャドーバンキングが、国際経済に悪しき影響をもたらしているということである。

 

中国では、民間企業の信用創造の仕組みが十分ではない。

それの表れが、シャドーバンキングでもある。中国経済全体の6割を占めるといわれる民間の事業であるが、人民が蓄えた元を民間企業には融資しない。したがって、国有企業経由での融資や信託企画会社の理財商品、地方政府や第三セクターによる融資プラットフォーム経由の融資がおこなわれる。

 

結局それらの資金は、「新しい信用供与」に結びつかず、「真の経済成長に結びつかず」、生産能力過剰な企業への融資、不動産開発融資に投下されている。

 

地方政府や第三セクターによる「融資プラットフォーム」は、債務を大きく抱えた地方政府の借り換えが難しいという問題も抱えている。

 

中国金融政策当局の調査によると、2013年の1月から3月までの融資総量は、

およそ6兆2000億元(1兆3000億ドル)だった。この融資金額は、民間企業の成長部門には融資されておらず、李克強総理が懸命に行っている不動産バブル退治の悪しき供給元になった可能性が高い。また、劇的に改善された

購買担当者指数PMIを押し上げた先物買い、見込み生産、見込み積み増し在庫に変わってきた可能性も強い。



民間事業者は、手をこまねいているばかりでは無く、社債発行による調達や直接金融(株式発行)などの手段方法も積極的に取り入れる研究をしてもいるが成果が出ていない。

今しばらくは、国有企業による基幹産業、不動産開発融資などのGDPに現れ

やすい産業が、経済を押し上げるしかないように思えてならない。