9月2013

香港最大の長江実業集団の中国離れ

生活

香港最大の財閥である長江実業集団の中国離れに関心が集まっている。

長江実業集団は、遡る1ヶ月程度の間に次々と所有不動産や事業売却を青ついで行っていると各紙報道がなされている。

 

傘下大手スーパーの店舗や不動産など広州や上海を中心に、410億香港ドル(5,420億円相当)程度の資産売却を決めており、売却資金を欧州(英国やオーストリア)のエネルギー、インフラ関連事業への投資にシフトさせ、さらに拡大させる勢いである(広州上海の不動産売却で1000億円以上の売却収入が見込まれる)。

 

長江実業が、そもそも所有していた「百佳超市」は、香港、マカオをはじめ、

中国本土に300店舗程度を展開しており、日銭を稼ぎ出す有力な事業であった。しかしながら、香港。中国の不動産高騰により、店舗展開が困難になったり、収益を圧迫するといった状況に陥ったようである。

 

中国での事業は、香港系の最大財閥にとっても厳しいようである。

他方、長江実業集団が投資を拡大しつつある欧州では、欧州金融危機を受けてビジネスチャンスと捉え、移動通信事業会社、天然ガス供給会社などに投資、

すでに2兆4000億円程度の投資を行っている。

 

バブル崩壊懸念が大きくなりつつある中国から、香港最大の財閥が欧州事業に展開をする状況をいかに華人実業家らが見るか注目されるところである。

 

先日の中国人民銀行の周小川総裁の民間金融機関設立や金融サービスの充実拡大政策については、全くの異論は無かったが、三農改革(農民・農地・農業)

をはじめ、小企業向け融資の充実、金融商品開発、金融サービスの提供、売掛金担保融資、動産担保融資、自宅用住宅分譲購入ローン、銀行業金融機関の保障性住宅等の政策がもっと早期に行われていたならば、香港最大の財閥をもって高騰する不動産のために収益が圧迫され、事業売却や不動産売却を果敢に行う必要も無かったのではなかろうかとも推察する。

 

これまで、GDP比成長万能主義のような中国首脳の政策であったが、長江実業集団の欧州展開は、中国投資主導経済の限界を露呈させるに十分な事象である。不動産バブルが崩壊すれば、市中から一斉に資本の移動が一斉に起きることは明らかである。長江実業集団は、それを予測し先駆けているのであろうか?。