9月2013

中国のレアアース(希土類)対日禁輸から3年

生活

 早いもので、平成22年9月7日に起きた尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件後、

中国が経済制裁処置として見なされる、レアアース禁輸から3年が経過した。

当時、日本側の衝撃は大きいものがあった。レアアースは、ハイブリッド車に欠かせず、高付加価値産出の工業製品にも欠かせないことから、日本経済に

対する影響が懸念されていた。

 

ところで、あれから3年。中国の対日希少資源輸出規制強化の成果はいかがなものであっただろうか?また、日本の受けた打撃の大きさはいかがなものであっただろうか?。

中国人にとって、命の次に大切な面子を保つために禁輸処置を行った対日レアアース輸出である。日本は、世界最大のレアアース産出、そして輸出国の中国からの実質的な禁輸により、中国からのレアアース調達を断念させられることとなった。

日本は、図らずも中国以外にレアアース調達先を求め、また周知のとおり再生技術を開発して廃車群を宝の山として採掘する道に進んだ。

 

さて、中国のシャドーバンキングの話に飛ぶ。唐突のようであるが、実はシャドーバンキングつまり信託企画会社の理財商品の投資対象の中に、世界的にも埋蔵量が最も大きいとされ、産出量の大きいレアアースがあったため、投資金額と産出量の大きなギャップが生まれた。

輸出減が、66%といわれ(9億6000万ドル~約900億日本円)、最大の産出量を誇った包鋼稀土社の株価も当時の3分の1程度の約480日本円程度である。

 

信越化学工業は、中国の実質対日レアアース禁輸以降、レアアース新製法

生産拠点をベトナムに設け、中国産以外の調達やリサイクル生産を行っている。

過去に生産されたハイブリッド車の廃車も今後多くなることが明らか。主な販売先の欧米日から回収できれば、有力な材料調達先になる。

 

その後、日本企業の奮闘により、レアアースの中国依存度は、2011年の輸入金額に占める割合が87.7%から2012年には60.4%まで減少。中国自体もレアアース輸出を全体で6割以上減らしたとされる。

 

中国は、対日禁輸によって面子を保ったかも知れないが(経済制裁を公式には認めず)、結果は、日本の省力、リサイクル力を高めるきっかけになった。