10月2013

断腕と不退転の決意を表明する李克強総理の背負う状況

生活

 夏季のダボス会議(大連)で、国内外に向けて李克強総理は、改革へむけて順調な見通しを示していた。また、経済、行政等の分野において改革をいかにすすめるかについて、不都合なことはたとえ大きな痛みを伴うとしても、やり

とげるという意思表明から「断腕」ということばを用いて語りかけた。

はたして、現状はいかがなものだろうか?

まず、国務院の発表ではなく、世界銀行の統計発表によると中国のジニ係数

の状況は、「いつ暴動がおきてもおかしくない」とされる”0.4”の数値を超えること、実に14年連続である。ここ10年を遡ってみても04年~0.473、05年~0.485.06年~0.487.07年~0.484、08年~0.489、09年~0.490、10年~0.481、11年~0.477、12年~0.474というような具合である。改善が伺われずにいる。

中国の有識者には、ジニ係数が0.6くらいまでに悪化していると報告もある。

統計サンプルによって数字は上下はするが、現況は、好調期の中国ではないことが明らかである。人民の暮らしの安寧を考えるには、まず経済状況を眼に見えた形で改善することである。経済統計でみるとここ7半期連続で景気後退が明らかである。反日活動は、政治的には意味があり、大きな成果もあったことだろうが、雇用を1000万人を生み出すという日系企業の撤退や投資の引き上げを起こしており、経済的にはマイナスでしかない。9月の中旬以降、中国経済界の重鎮による経済ミッションが訪日となったが、果たして投資マインドを熱くさせられることだろうか?

 

世界の工場と称されてきた中国である。が、産業革命以降の世界の工場だった「英国」、「米国」、「日本」と決定的な違いがある。それは、中国が世界中から投資を呼び込んで起こした世界の工場だったことに対して、それまでの世界の工場だった参加国は、自己資本によって興した世界の工場だったということである。大掛かりに日本から進出した業種でも、機会、化学、デジタルカメラ、

精密機会などの工場で撤退や東南アジアへの転出が明らかになりつつある。

 

不採算投資で過剰投資でゆれる中国鉄鋼業界であるが世界のベスト10に以下の企業集団がある。河北鉄鋼、宝鋼集団、武漢鋼鉄、江蘇鉄鋼、首鋼集団、鞍山鋼鉄集団である。だが、これらは高付加価値を伴う自動車用鋼板の製造には技術がついてこれていない。2トンの鉄鋼を売ってもアイスクリーム1個買えないと揶揄されている。

適宜適切に投資を行い、雇用を守り、物価の安定を図る政策にも困難な予想もある。様々な補填のために増刷された人民元が、廻り廻ってインフレを引き起こし物価高騰を招くという有識者の意見がよく聞かれる。「断腕」は如何に。