10月2013

経済指標が改善の兆しも、依然、波高し中国

生活

 9月にいくつかの中国における経済指標を紹介した。

李克強国務院総理の決意表明もあってか、実需よりかなり先行して鉄鋼生産や住宅資材の生産は復活している。それでは、住宅価格は高騰を続けているが、実需が強まっているかといえば、投資目的で投資が止まらなかったり、米国の

金融緩和縮小の動きが先延ばしされ、再度の資金流入がなされ、不動産開発投資など再び投資がなされているようである。

工業生産指数も上向いている。同様に製造業景気指数も改善している(HSBC)。

 

1米ドルの9月度の取引は、6.140人民元で8月度より、さらに0.5%

上昇した。7月、8月の停滞への心配を乗り越え、再び動きだしたように見える。

しかしながら、油断は全くできない。なぜならばリコノミクスは、既得権益に切り込む必要があるからである。

6月の理財商品償還期には、市中の貨幣流通量が激減し、様々な問題が発生雄した。中国人民銀行の周小川総裁は、6月の反省を踏まえ資金流通量に万全を期しているといわれる。資金量を豊富にすれば問題がこと足りるかであるが。

国慶節直前の9月末、上海浦東新区に「上海自由貿易試験区」の記念式典が

開かれた。新区の4地域では金融・サービスも含め18業種が中国国内の業法に

拘束されずにすむため誘致に力を入れている。未来に向けてIT先端技術やメデイア通信産業なども誘致し、進出もなされているようだが、大方の業種で既存の法律や既得権益のある所轄官庁との調整が残されている。

いわば見切り発車のような状態である。

 

旗振り役は、李克強総理であるから国家級プロジェクトとして失敗が許されないところだが、多くの人口に魅力を感じて消費経済に期待して中国に留まったり、多店舗展開する企業はあるが、労賃高騰による製造コスト上昇に耐え切れず、欧米や日本の企業が撤退、あるいは資本の引き上げ、さらには東南アジアへの転出を行っている中では、相当な魅力を打ち出さねばならない。

 

改革開放経済により、いち早く成長を遂げた広東華南地方であるが、お隣のベトナムやその先のカンボジア、ミャンマーなど地続きの国で成長が著しい。

いよいよこれまでと異なる条件を背負っての大競争が始まったようである。上海の自由貿易試験区が、国家の面子を掛けて始動する今、対抗すつように広東が企業誘致に乗り出し優遇策を掲げ始めた。ほかの地域も手を上げている。中国国内でも地域間競争が、今後、いっそう激しくなるのかも知れない。