10月2013

中国化する香港が、世界第3位の金融センターに

生活

 香港が、中国に返還されて17年になる。この間、行政を先頭にあらゆることが中国化されてきた。他方、隣接する広東省の都市は、香港化することによって魅力を増すように勤めてきたように思える。

さて、2013年9月11日の「2013年新華ダウ・ジョーンズ国際金融センター発展指数(IFCDインデックス)」により、香港が第1位ニューヨーク、第2位ロンドンに続いて香港が第3位になったと発表された。

以前、本コラムでも書いたがロンドンの金融都市としての地位は、英国自身

の経済、金融規模によるものではなく、むしろ過去に蓄積されてきた金融に対する知識や経験の蓄積や寄せられる信頼であろうと。本来、金融、経済立国を

標榜するのであれば、日本こそ東京こそ、かくのようにあるべきと。

 

ところで、このたび香港は、東京を初めて抜き第3位に躍り出たことになる。

指数で評価されたのが、香港の成長性ということになる。もともと、国際競争力は高く、世界中の投資を受け入れてきた素地があった。むしろ、失われた20年に代表されるように規模があっても、停滞感の強まった東京は相対的に他のライバル達に力が低まったと考えるべきであろう。

(以下、第4位東京、第5位シンガポール、第5位上海、アジアではベスト10に北京や香港の隣接都市深圳も入っている)

 

ただ香港の成長については、その勢いなど実感として感じるものは大きいのだが、中国本土との貿易取引や投資などの分野で、統計的にかなり割り引いて考えなければならないことも事実である。統計の鵜呑みは、はなはだ危険である。たとえば、中国本土に投資される資金の殆どは香港経由で入るものが大方であるが、欧米の金融機関が直近で、中国本土から四大国有銀行を中心に20兆人民元(320兆日本円)の資金の引き上げがなされていると欧米系金融機関の統計発表があった。米国金融緩和政策縮小にともなう資金の引き上げばかりでなく、米国の財政の崖問題の根本的な解決策が見通せず、デフォルトやそれにともなう米国発の世界恐慌も視野に、危険負担が増していることも考えられる。

さて、世界的に経済分野で長らく地盤沈下の続いていた東京だったが、ここに来て東京オリンピックの開催決定に伴い、長期のインフラ投資にまでよい影響が期待できることになった。本来は、東北アジア、東アジアが東京オリンピックなどの巨大プロジェクトなどの恩恵を享受できるような体制にあればよいのだが、欧州と異なりひとつになりきれないもどかしさもある。東京が、北京、上海、香港などと協働して成長戦略を採れる方法はないものだろうか。