10月2013

上海自由貿易試験区は、中国経済現状打開になるか?

生活

 国慶節という大型休暇ということもあるが、上海自由貿易試験区の滑り出しの様子も見えてきていない。改革開放経済が広東から始まったように、再度の

経済発展の起爆装置になってくれることを李克強総理経済担当責任者らは祈っていることだろう。

9月には、中国の各種経済統計が発表されたおり、かなり上向いているのではないかと日本の経済専門紙誌が見立てを論じていたが、当の中国の責任者らが

陰鬱な気分で未だいるようだ。

理由としては、これまでの中国経済の発展モデル自体が限界に達しているとする見方の専門家も多く、単に上向いた成績だけでは喜べないようだ。

例えば、9月発表の実質GDP成長比率は、四半期で見ると7.7%にまで

戻ったと発表されている。中国国家統計局や中国物流購入連合会によるPMI(製造業購買担当者指数)も3か月連続で前月越えし、12ヶ月連続で指数で

「50以上」を達成している。それでも、責任者らは明るい顔を見せない。

 

ひとつには、歴然とした事実として欧米日の金融機関や製造工場が中国から撤退しており、資金の引き上げも眼に見えて行われているのだが、それら投資家にとっては、「構造改革」が進まないのに経済指数が上向くのは、「前倒し発注効果」であって一時的なものだろうという見立てもあるようだ。

事実、鉄道建設関係や公共住宅建設関係の発注によって、かなり工業生産や

購買発注が上向いたようだが、在庫の上積までは変化がないようだ。本質的な

消費や生産を起こすようなマインドがおきていないのだ。

この先、中国が経済発展させつために不可欠な構造改革は、既得権益者の利害問題に直接かかわるものであり、共産党要人同士の権力闘争にかかわる問題でもあり、不透明なことが多い。

 

上海自由貿易試験区では、外資規制の1069項目のうち、見直しもかなりの分野で行われている。事実、外資規制で単独出資が許されていなかったもののうち、190項目が認められるようになった。期待を寄せる外資企業も注目をしている。上海自由貿易試験区では6領域18分野の事業で規制緩和がなされている。銀行(金融サービス)・海運・ネット事業・ゲーム・信用調査・旅行・人材仲介・娯楽・教育(技能教育)・医療(外資単独出資による医療機関設立)である。試験区の中で成功事例をつくり、改革開放経済大躍進のときのように

上海以外に拡げてゆきたいところだ。リコノミクスでは、都市化推進(農民工

の都市戸籍や公共住宅投資問題)・景気刺激(物価高騰を招くような刺激策は打てない)・構造改革(既得権益者との調整)が重くのしかかっている。