10月2013

世論を気にする中国政府

生活

 先ごろ、中国に「世論分析官」という職業があり、中国政府がインターネット上の投稿を絶えず検閲するために、実に約200万人を雇って、日夜監視業務を行っていりことを知った。

200万人という数は途方もない。13億の人口に比して、650人にひとりの割合になる。報酬が、月収6000人民元いうから日本円で約9万6千円ほどになる。

 

中国のインターネットユーザーは、6億人ほどといわれるから、実際は300人にひとりほどになる。都会であれば住宅のあちらこちらに潜んでいる感覚だろうか。この事実が報道されてから、ネットユーザーはかなり反発を強めているという。

 

もともとの中国での有力媒体は「壁新聞」だった。

共産党の思想教育も壁新聞が担った。それから、新聞やラジオ放送、さらにはテレビ放送へと発展してきた。

これらメデイアの主は、政府であり共産党であった。

一方的にせよ、発信する側と受信する側はいつも決まりきっていた。

メデイアの覇者こそは、政府であり、真の主は共産党であった。

 

インターネットは、双方向通信システムであり、意見の集約や告知広報に優れているが、この優位性こそが悩ましい問題にとって変わったに違いない。

一方的に共産党や政府の意向を川上から流していればよかったものを、支流の流れの中まで神経を張り巡らせてみる必要が出てきているのである。



先の元重慶共産党書記の薄氏の公判の様子をインターネットで公開したのは、当局の意向を浸透させる意味があったと思われるが、他方、世論の動向を探るために一定情報を公開したと考えられる。

ただでさえ、腐敗役人や悪性に対する不平不満が渦巻いており、恨み辛みの

投稿を防ぐことは出来ないが、すばやく削除することで上手く対応できているのだろう。

 

先ごろ設けられた上海自由貿易試験区ではSNSなどのメデイアが自由に扱えるようになるという期待に膨らんでいたが、容易く実施はされなかった。

中国官製メデイアは、インターネットをイデオロギーの主戦場と位置づけ、監視の強化をしているという。監視を強めているが、振り回されているのは政府共産党に違いなく、メデイアの主は人民に移っているに違いない。