10月2013

財政の崖に際に立つも製造業復活の兆しの米国

生活

 ここのところ、中国の外貨準備高がさらに上乗せされて増えているが、目新しいことでもないので、メデイアの取り扱いが小さい。それでも、中国の4兆ドルを超える外貨準備高の3分の1を占める「米国債は大丈夫なのか?」というアナウンスが中国政府当局者からある。

「心配だったら買わなければよいだろう」と突っ込み返されそうな気もするが、米国国内もさほど余裕がない。

 

現実的に、デフォルトが起きそうになる直前で、なんとか回避行動を繰り返している。そうなると、当局者や議員、市民らもデフォルト危機に対する感覚が麻痺してきているかもしれない。また。デフォルト危機を交渉の条件に用いる野党共和党の趣味はかなりひどいが、この行動選択が共和党支持者の中まで敵を造ってしまい、この先党の自己破壊に繋がるのではという心配まで出てきているようだ。

 

さても不思議なもので、政治が混迷深い状況になると民間企業が頑張り、社会運動も盛んになってくる、さらには、バランスを考えた選択が市民の中に広がってくるものである。近くふれたいと思うが、FRB米国連邦準備理事会の新しいリーダーの選択にも米国のおかれている状況を端的に表す時代の気分がよく現れているようだ。

 

話は変わる。本来、経済大国といわれる国は、資金調達の有力な市場を持つ。

米国、英国、独国そして日本。そして、大きな市場を抱えている。これまでも、そして今も圧倒的に欧州であり、北米、日本の三極であった。さらに、これに加えて独自の高付加価値生産や技術があった。これも欧州、北米、日本が大きくウェイトを締めていた。中国が世界の工場といわれたのは、安価な余剰労働力によるところが大きかった。確かに経済成長による消費経済の拡大が中国投資の魅力を高めたことも事実である。中産階級の消費経済は、今後も拡大することだろうが、労働賃金の高騰により、欧米の製造業とそれを支える金融サービス業の中国撤退は今後も続くこといだろう。中国は、高度経済成長の間に研究投資開発を積極的に行うなどすべきであったが、もっぱらそれらは欧米企業にまかせっきりであった。新しい技術が生まれることによって、それまでの市場の巨人が退場に追い込まれることは過去にも起きた。米国は、本来の強みである資金調達、市場の大きさに加えて中国にも互して行ける生産コスト製造技術の復活の兆しが現れてきた。そしてシェールガスがエネルギー革命を起こしそうである。米国の本格的な製造業回帰が、再び世界の活力になるや知れない。