アジア地域経済連携の特色を考える

生活

 TPP(環太平洋包括的経済連携)に関する記事が、交渉の進展ばかりでなく、

日本国民の当事者意識の高まりや金融・保険サービスや農業分野への関心の高まりとともに、頻繁に目に触れるようになってきた。

東アジア諸国の日本、中国、韓国、シンガポール、香港、台湾にASEAN加盟国のGDP合計は、2010年時点での対世界シェアは、23%程度であった。

遡ること1965年時点での同比率は、9%程度となるので、45年間で凡そ2.5倍に成長したことになる。

 

東アジアの国々は日本を除くと、もともと食料や原材料等第一次産品を先進工業国に輸出し、工業製品を輸入する垂直型分業、植民地型の貿易を行ってきた。その後の発展は、東アジアの国々の人々の勤勉さや貯蓄習慣や技術導入に対する国を挙げての取り組みが実り、やがてNIES(韓国、シンガポール、香港、台湾)を台頭させ、工業化を進め、輸出入も次第に工業製品中心となってきた。これにより水平型分業に移った。

当初、垂直型分業時代は、圧倒的に欧米諸国を相手にした貿易が盛んであったが、工業化以降は、東アジア地域内での貿易が盛んになり、投資も域内に盛んに行われるようになった。地域経済連携は、いわば必然だったといえる。

北米(NAFTA)、EUに東アジア、日中韓が世界の極を形成していることは紛れもない事実ではあるが、NAFTAの経済統合やEUの経済金融統合を目指す動きに比べれば、単に地域集団化したに過ぎないレベルである。

 

1980年代以降の中国の改革開放経済政策は、かなり広範な消費経済を拡大させたため、第三次産業の発展をもたらし、東アジア地域の経済発展にも大きく寄与した。未だ様々な制度や政治的な影響を欧米から強く受けているので、日中韓の地域経済連携へのかかわり方しだいによって、東アジア地域経済の発

展の伸びしろも大きく変わってくる可能性もある。



東アジア地域は、経済規模や人口規模から見ても、非常に可能性のある魅力的な地域である。反面、日中韓三カ国当事者に横たわる諸問題や日中韓FTA交渉が難航し、進捗が図れなくなり、アジアの経済連携交渉に影を落とすようなことになれば、他地域との地域間競争において不利益となる可能性も排除できなくなる。域内経済連携交渉の進捗とともに、他地域の経済連携の進捗も気になるところである。経済に環境や食糧、エネルギーの問題を含めて考えることが当然のことのようになって久しくなった。さらに統合された経済地域連携が、当然のことのように考えられるようになるだろうか。

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