国際競争力は高いが、家計債務が異常に大きい国。オランダ。

生活

 2013年9月17日、オランダの新国王はウィレム・アレクサンダー国王は、

オランダ国会における2014年政府予算提出に伴う演説を行った。

内容は、欧州債務危機による深刻な財政難を国民に直視するように訴えたものであり、国内に動揺が広がっている。「福祉国家よ、さらば」と衝撃的である。

・グローバル化や高齢化といった社会の進展により、わが国の労働市場や公

共サービスが、もはや時代の要請に即していない

・責任を負う事のできる人は、自分や周りの人々の暮らしに責任を負うこと

が求められている

 

2013年のスイス国際経済フォーラムによる国際競争力ランキングでは、8位

(2012年は5位)であり、小国ながら欧州第5位の経済規模を持つ国である。

天然ガスを産出し、エネルギー問題は安定している。風車に見られる低地の農地開発を行い、いまや米国、仏国、に次ぐ世界第3位の農業輸出国である。

古くから交通の要衝であるため、海運、陸運ともに発達し、国際経済都市の

アムステルダムとロッテルダムが幹線交通網の要所にある。これらのことが国際競争上もかなり有利に働いたはずである。小さな国土から国際的な大企業が輩出されている。ロイヤルダッチシェル、ユニリーバ、フィリィップスなどなじみのある企業がいくつもある。

さて、かくも国際競争力が高いオランダが、国王が悲観して国会演説で何ゆえ、福祉国家の看板をおろすような宣言をしなければならなかったかである。

オランダは、国際競争力に裏づけされた「可処分所得の高い国」である。

直近(4月~6月期)GDPも7四半期ぶりにプラス(1.1%)に転じている。問題は、欧州債務危機に端を発した不動産バブルの崩壊である。

この先のGDPは再びマイナスに(-3.7%~-3.9%)なると予想している。2014年の国家予算案では、軍隊などの公務員削減、社会保障費の圧縮~8000億日本円程度~の追加を織り込んでいる。

 

当然のことながら、緊縮財政については社会党などが反発し、また安全な経済構築のためには投資が必要とする有識者の声もある。バブル崩壊でいえば、オランダはチューリップの国際的な球根投機の崩壊の歴史を持っている、1980年代には、財政難からワーキングシェアの導入を図り、また非営利団体、非政府組織の活用による、介護システムを取り入れ、さらにはボランテイア・ポイント制度(人にボランテイア支援を行った時間分を確実に自分も受けられる)を導入した国である。どのように、国難を乗り越えてゆくのか注視したい。家計債務は、250%であり、スペインでさえも半分の125%に満たない。

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