日中韓三カ国FTAもTPPと平行して交渉すべき

生活

 TPP(環太平洋包括的経済連携)について、日中の立場を原則的な利益と

恩恵、そして支払わねばならない犠牲について数回ふれてきた。

TPPは、実質的経済的な規模や影響を考えると日米のFTA(自由貿易協定)だと思われる。日本が米国から得るものも大きいが、日本が米国に与えるものも相当に大きいことは確かである(ただし、シミュレーション段階であって、実際に発効してみないと利益恩恵や損失犠牲の大きさを測れないが)。

 

韓国は、中国に対する貿易輸出依存度が極めて大きい。常識的に考えて隣国

との貿易が盛んになり、相互依存を高めてゆくことは地域安全保障の観点からも基本的には望ましいことである。

韓国は、中国とのFTA交渉を日本にかなり先んじて進めている。

安全保障上は、米国の核の傘の下にあるが、貿易輸出の面からは中国の傘の下にあるようなものである(韓国上場企業の資本的支配や金融機関の支配は、明らかに米国一辺倒であるが)。

 

日中韓三カ国FTAの締結に向けては、基本的に当事者国は同意しているが、

領海問題や歴史認識問題で度々今後も対中対韓交渉が座礁を繰り返す可能性がある。三カ国FTAで基本的なルールを当初から組み立ててゆくべきところ、

中韓二ヶ国のFTA交渉の枠組みを押し付けられるようなことがあれば、不利益も大きくなることが予想できる。



相対的に影響力は小さくなったとしても、相変わらず中国は世界の工場であり続けることは明らかである。また、潜在的な市場としても、現実の貿易取引額にしても、日本にとっての最大の市場は米国ではなく、中国である。また何より、地理的な条件は圧倒的に有利である。

したがって、日本はTPP交渉と同時平行に日中韓三カ国FTA、もしくは

対中FTA交渉を進めるべきである。

 

貿易統計によるとTPPの参加表明している国々の対全輸出入金額比は、およそ25%である。そのうち対米輸出入はおおよそ50%超の12.7%である。

他方、中国は一国で全貿易輸出入金額比で20.7%を占めている。

日本最大の貿易相手国である。なんとしても中国を巻き込んだFTAを日本は

早期締結すべきである。これまでのところ、対全世界市場で日本にとって韓国は価格競争力で適う相手ではなかった。FTAで市場開発力をつけたいところいである。そして、中国にとっても本来、重要な魅力的な貿易相手国である。

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