旧暦の9月9日(10月13日)重陽の節句の贈答儀礼は?

生活

 陽数の最大が「九」。その「九」の重なる九月九日こそは、華人にとって尊ぶべき重陽の節句である。旧来より、この日は「月餅」を送る習慣があった。

かねてよりお世話になった方に礼を尽くそうとするのだから、本来、とても

結構なことだと思われる。

 

しかしながら、1980年代以来、改革開放経済をひた走りに走ってきた中国もかなり豊かになってきたので、「月餅」の「餡の中身」がかなり高級化してしまった。

南のほうにゆくほど、月餅は比較的大きなものを贈る習慣があるようだ。

日本で見られるような掌におさまるものではなく、両手で持つような大きさは普通であって、バースデイケーキやウエデイングケーキのような大きさのもの

に街中の贈答扱い店にゆけばお眼にかかれることだろう。

 

もともと、面子を重んじる国である。

それなりに社会的な地位の高い人には、高級酒のほか月餅の中の特製餡に嗜好

を凝らすのが普通である。最近では、餡の中をくりぬいて宝飾品や高級腕時計、

金塊を仕込むことも珍しくなくなってきた。

 

さて重陽の節句に贈答品をいただく人々もかように餡の中身を争われても不都合が出てきた。贈答の月餅の餡子でひと財産を稼げるのは、ほとんど共産党の幹部や地方政府の高級官吏がである。おおっぴらにかねての厚情交誼に対して礼を尽くされたと釈明のしようのないおくらいの餡である。

 

「和諧」を説いた胡元主席ではあったが、社会格差を拡げる一方の10年だった。習主席は、腐敗官吏の摘発と根絶に懸命だが、高級な餡の廃絶にまで漕ぎつけるだろうか?むしろ、行過ぎた摘発が経済を悪化させるという見方がある。

中国では、経済成長によって得られた富は、ほとんど一握りの人々たちに集中していることが知られている。習主席のおふれで「「ぜいたく禁止令」が始まったが、それ以後、高級レストランでの宴会が激減、したがって高級酒や高級食材の消費が落ち込んでいる。需要の激変によって、品物によっては価格も下落、崩壊傾向に陥っているようだ。高級酒で知られる中国最大のマオタイの株価も下落している。高級時計の輸入も激減している。2012年の高級時計の世界の輸出先として一番と二番だった香港と中国が、前年比11.1%と18.7%の減少に見舞われている。中国のぜいたく品市場は、官製需要で支えられていたから仕方ないとして笑って済まされなさそうな状況である。

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