薬事方行政指導。笑うに笑えない

生活

 今から3年ほど前に、福島県の会津保健所は、同県喜多方市のパン店に対

し、「薬事方違反の恐れがある」としてパンの包装の表記に改善指導を行った。

問題の記述は、パンに「頭がよくなる」などと表記していた。

消費者は、当局が指導するまでもなくジョークだと理解しており、洒落で

買い求めていたに違いない。それを薬事法に抵触する云々で目くじら立てるのもいかがなものだろうか。パン店の主人は、対策としてパンの包装に、「効果が全く無かったことがわかりました」とシールを貼って「対抗」したという。洒落で切り返す主人には、座布団2枚は上げても良いのではないだろうか。

その昔、クリの形をした「栗(くり)せんべい」というお菓子について、公正取引委員会から不当表示だと指導があったらしい。理由は、「クリが入っていないのに入っていると思わせるから」というものだった。公正取引委員会は、もっとほかにやるべき仕事があるだろうと眉間に思わず筋を立ててしまう。永六輔氏は、浅草の職人や商人をテーマに著書があるが、この話を聞いて、「キリンビールには、キリンが入っているのか?」「かっぱえびせんには、かっぱが入っているのか?」と大いに吼えたらしい。栗せんべい」は、幸いにして今日も売られているとのことだが、「栗せんべい」を買って、「クリが入っていない!」と抗議する消費者はいないようだ。

 

ただ、その年の夏に「入っていない」とうたっていて、「実は、入っていて」騒動になったものがある。「電子たばこ」のことである。やはり、老婆心ながら心配する当局の国民生活センターが、煙が出る「電子たばこ」を調べたら、市販されている半分近くの銘柄で微量のニコチンが検出されたという。表示には、「ニコチンは含まれておりません」。

さて、愛すべき友人のひとりが、たばこをやめたいがやめられないので、

電子たばこにすがってみたという。そして、それでもやめられないというので、「薬物依存で外来検診」を受けた方がよいと小生は申し上げた。

たばこをはじめるのは、趣味嗜好の問題かもしれないが、やめるにやめられないのは、依存症という病気だということを自覚しなければ、対策も打てずにやめられない。ニコチン依存症を絶とうとして、毎日「電子たばこ」にすがり、結果としてニコチン依存の状況が一向に変わらないのは罪深く、すがった人の思いを察するに笑うに笑えない。たい焼きの世界では、巨人の「神田達磨」。繁忙期に毎日、2000枚は売れると。皮をぱりっと焼くために電気で焼くと言う。顔見知りの職人に「このたい焼き、鯛が入ってねえよ」と言ったらどんな顔をするか。公正取引委員会は、どのような見解だろうか。

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