規模拡大しか生き残るすべしかないのか?中国鉄鋼業界

生活

 本コラムでも数回に分けて問題を挙げてきたが、中国鉄鋼業界の話である。

昨2012年末の鉄鋼生産能力について、中国鋼鉄工業協会の発表によれば、

中国国内の鋼鉄生産能力が、約9.76億トンで統計上での鋼鉄生産量は、

7.31億トン、設備稼働率にして74.9%とのことである。

 

ここのところ、中国の鉄鋼生産が過剰であり、不良在庫の問題が大きく取り上げてこられている。設備は、生産効率の悪いもの、生産手段の古いものが更新されてゆくものである。

国家発展改革委員会と工業情報部の発表である。

公開された資料によれば、2006年から2012年の間に廃棄された生産

設備、つまり鉄鋼製造能力は1億トン、製鉄能力は1.6億トンとされている。

また粗鋼生産設備は7600万トンとされている。

驚くべきは、この間、新設された設備が4.4億トンに上るということである。今後3年間にさらに新しく増える生産能力が廃棄される生産設備の6倍にも上るということである。

 

過剰在庫、過剰生産設備投資のつけは重たく、「1トンの鉄鋼を売ってもアイスクリームも買えない」とまでいわれるほど、鉄鋼の市況が悪化しているにも

かかわらず、無謀な設備計画や増産計画が止まらない。

 

中国の鉄鋼消費量について、中国鋼鉄工業協会の予測は、ピーク時で7.3億トンから7.8億トン(2012年度は、6.7億トンから6.8億トン)

としている。現実の需要をはるかに超えて生産能力が増えているのは確実で

ある。商品市況を悪化させないためのも業界全体で生産能力や供給について

真剣に議論されてしかるべきところである。

 

政府首脳は、すでに過剰設備投資、過剰生産在庫について危惧しており、

積極的に古い生産設備の廃棄を推進しているという。

しかしながら、そのような設備投資や過剰在庫について共通認識があるにも

かかわらず、設備の新設が止まらずにいる。それは、どういう理由なのだろうか。大手の鉄鋼生産企業は、市場寡占の状態にあり、巨大な雇用を行い、周辺

に既得権益を大きく抱えている。いいかたを換えて、誤解を恐れずにいうと「つぶすにつぶせない」。巨大すぎて、単独の省庁が指導を行って是正させるような

状態にないということであろうか。中国の鉄鋼生産量は、鉄鉱石なども含めて世界市況に対する影響がはかりしれない。世界経済に暗雲が立ち起こっている。

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