1997年通貨危機以後の韓国は、課題を克服したのか

生活

 ここのところ、円安が進んでいる。先進国(G7会議)もアベノミクスに理解を示し、過度な自国通貨の安値誘導だけは避けようということで一致して

いる。アベノミクスでは、デフレーション脱出を主眼に効果的な金融緩和を行っているのであって、外国為替でいえば国際通貨たる対米ドルと対ユーロに注視している。

ところで、北朝鮮から様々に挑発を受けている韓国が、日本が外国為替市場において、あきらかに政府主導で行過ぎた安値に外国為替市場に介入していると抗議を繰り返してきている。

これまで円高傾向にあった外国為替市場では、何度も日本政府による介入が試みられたがほとんどが効果がなかった。つまり、外貨準備高がふんだんに有る国が、介入を試みたところで国際的に共通の理解を得られない限りは、為替操作は困難ということである。しかしながら、このことは真に国際化されている通貨に当てはまることであって、たとえば中国人民元は、政府による実質管理が明らかであるが、通貨が国際化していないために行える政策である。また、韓国も国際化しているとはいえず、これまでの韓国ウォン安政策は、李政権時に輸出依存型経済の実効をあげるために必然の政策であったといえるだろう。

 

韓国国民にとっては、屈辱的な通貨危機をIMF主導で支援を受け、その後、世界に冠たるFTA大国・経済大国(外貨準備高世界7位)となったのだが、

16年経った現在は問題を克服できているのであろうか。

韓国が克服すべき課題は、主として三つあったはずである。

第一は、内需の拡大である。輸出一辺倒に偏っていると外国為替の急変によって経済に対する影響が大きくなり、通貨や株式・債券をはじめとする暴落に歯止めが利かなくなる可能性がある。第二に、対外債務を減らすことである。旺盛な資金需要を外資に頼っていると外資の引き上げによる売り浴びせなどに対応できない。また、外貨を流動性の高い資産で保有率を高めることである。第三に、極端な財閥依存型経済を脱することである。伝統的に韓国財閥は、資金調達によって需要見込みを度外視して全産業に進出したがる傾向がある。未だに不効率な事業を展開する財閥は多い。さて、これら三つに限って見ても韓国経済は、1997年当時から体質改善をできてはいない。対策は、国内の資本蓄積を充実させ、金融システムの信用を高めるべき政策が必要であるが、IMF危機によって大手金融機関を外国資本に売却し、韓国経済を支える資本の大方は外資の色が濃くなり、金融システムも外資金融機関頼りの体質がますます強まっている。家計借入率は、1997年当時より高まってきている。家計の赤字をノンバンクで借り入れて行っているようなものである。未だ危機である。

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