TPPに台湾が、もし参加すると表明したら

生活

 仮の話で全く恐縮な話なのだが、台湾がもしTPPに参加したいと申し出たら、

どのようなことが予想されるだろうか?

もちろん台湾は、ひとつの中国の下にあり、地域に過ぎない。

しかしTPPは、国や地域を対象にしており、理屈の上では台湾は参加可能で

ある。加えて、台湾自身がTPP加盟に参加意欲があり、中国自身は、国際的な

場で台湾の参加を反対するということができない。

 

台湾は、第二次世界端戦後、日本から多くの社会資本や制度を引き継ぎ、台湾にもともと住まってきた人々(全体の2%)と中国大陸から移り住んだ人々(広東福建にルーツがある住民85%。両省以外の出身が13%)が、農業や

水産業のような第一次産業から鉱工業にいたるまで、台湾という器の中にある人々によって発展させてきた。

その点、自由貿易基地として発展してはきたが、90年代半ばに変換されるまで英国の植民地にあった香港とは、大いに性格が異なる。

 

台湾は、日本最西端の与那国島の近くにある大きな島とか、中国大陸沿岸から近い豊かな島という程度の認識では、十分に実力を把握できないことだろう。

日本が総督府を構えていた時代から、日本本土にある重化学工業の殖産振興が行われていたので、製鉄業や建設業にいたるまで実力を早くから蓄えていたのである。

1980年代には、外貨準備高が世界でも上位にすでにあった。常にNIESの優等生として、半導体製造業を早くから発展させてきている。

1997年のアジア通貨危機でも、日本と似たような力のある中小企業が経済を支え、早期に持ち直した。その点、大企業頼りの韓国経済の体質との違いを鮮明にしてみせた。

 

台湾は、米日とも良好な関係にあり、他方、華僑ネットワークにより、米日や中国、東南アジアの仲立ちを行って、グレーターチャイナの一翼も担っている。TPPに参加するメリットとしては、はるかに台湾のほうが中国本土よりも

利益恩恵を大きく享受できそうである。

さて、中国のTPP参加であるが、世界的な包括的経済連携にルールづくりから参加して、経済大国としてのプレゼンスを示すという大きな果実を得られる一方、2001年当時のような中国のWTO加盟時のように、なし崩し的に参加国から譲歩を引き出すことは困難だろう。相当の犠牲も覚悟せねばなるまい。

中国、台湾は、いかなる戦略を展開するか見ものである。

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